脳脊髄液減少症と体位性頻脈症候群
- 2018.03.25
- 脳脊髄液減少症
第17回日本脳脊髄液減少症研究会
光藤尚先生の会長講演は、
「脳脊髄液減少症と体位性頻脈症候群」
でした。
脳脊髄液減少症を疑う症例の中に、体位性頻脈症候群 Postural orthostatic tachycardia syndrome, POTSを認めた症例のご経験から、脳脊髄液減少症とPOTSの関係を検討されてきました。
脳脊髄液減少症とPOTSとは、症状が似ているので、鑑別は決して簡単ではありません。
また脳脊髄液減少症の体調不良で寝たきり状態が長期化したり、安静が長期に及ぶことで、POTSを併発する場合もあります。
POTSの治療法は、メトリジン、補中益気湯などの内服治療に加え、水分補給、運動療法が主のようです。
脳脊髄液減少症と、水分補給、運動については、方向性は似ているので、POTSを併発したとしても、体力回復が大切と新たに感じました。
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すっかり春です 2018.03.25
高橋浩一 先生
補中益気湯、初めて聞く名前でした。41番ですね。
漢方薬は、番号がついているので、わかりすいですね。
私は、68番を処方されることがあります。
ジェネリックなどは、Drから訊かれても、とっさに名前を思い出せないこともあって・・・
高橋先生は、漢方薬をよく処方されるのですか?
西洋薬との飲み合わせ?で、注意することはありますか?
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
私は、何でもいいから良くなれば良いと考えています。
西洋医学を中心に勉強してまいりましたが、西洋医学には限界があるので、そのあたりに漢方など効果があればと、勉強中です。
ただ正直、漢方の知識はあまりありません。
体位性頻脈症候群というものを調べてみました。
本当に脳脊髄液減少症の症状と似ていますね。
海外では脳脊髄液減少症の患者が居ないのに、日本でばかり多いのはおかしい。だから脳脊髄液減少症はむち打ち詐欺じゃないか?という考えがあるようですが、もしかしたら、海外では、体位性頻脈症候群のように別名で診断されているのかもしれないと思われませんか?(日本では更年期障害とか鬱病扱いされるように。)
あと、体位性頻脈症候群の治療として、
『生理食塩水投与(慢性期)は
・ブラッドアクセス合併症のリスクがあり非推奨』
http://potsanddysautonomiajapan.org/pots_treatment/
という文言がありました。
調べましたが、ブラッドアクセス合併症というものがどういうものかはっきりわかりませんでした。
これは、頻繁に針を刺すことで、針を刺す場所の血管が固くなったり脆くなったりして、針を刺しにくくなる、ということでしょうか???
伊藤様
コメントありがとうございます。
ご指摘の通り、国によって診断に偏りがあるので、同じ病態が別々の病名で診断される場合があります。日本においても存在していて、POTSと診断されていたが、脳脊髄液減少症との診断でブラッドパッチが有効な症例が存在しています。