多彩な症状ゆえに・・・
- 2018.01.28
- 脳脊髄液減少症
先日、診療に訪れた方。
頭痛をはじめ、全身痛など多彩な症状に悩み、脳脊髄液減少症を心配して来院されました。
今後の方針を相談しようとした時に、
「この事は、あまり言いたくないのですが、HIV(エイズの原因ウイルス)に感染しています。」
「ただし、治療を受け、完治しています。また担当医からは、今の頭痛をはじめとした諸症状は、HIV感染からは説明がつかないと言われています。」
「HIV感染のことを言うと、全部、HIV感染が原因と言われて、きっちりとした診断、治療が受けられない可能性が高いから、黙っていた方が良いと、現在の担当医から言われています。」
と語られました。
現状の脳脊髄液減少症診療の現場も同様なことが多々見られるので、「ガーン」ときました。
腹が痛くても、脳脊髄液減少症と話しただけで、診察してもらえない・・・といった声をよく聞いているもので、多彩な症状を有する疾患の宿命なのかと、感じております。
脳脊髄液減少症を患われていて、何らかの体調不良が出現した際は、脳脊髄液減少症には、あまり触れずに、お悩みの症状を告げるのが現状はよろしいかと思います。
高橋浩一 先生
複数の疾病をもつ患者の立場から言わせていただくと、どうもD rの方々は、ご自分の専門の疾病より、他科の疾病の方を重篤に?深刻に?考える傾向をお持ちのような気がします。 その辺を意識して患者のほうも賢い患者になる必要があると思います。
あきちゃんで~す様
なかなか、するどい御意見、ありがとうございます。
確かにそのような傾向はあると思います。
私は一時、救急部に所属していましたけれど、やはり専門外の疾患は、「餅は餅屋」の間隔になります。