脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

多彩な症状ゆえに・・・

多彩な症状ゆえに・・・

先日、診療に訪れた方。
頭痛をはじめ、全身痛など多彩な症状に悩み、脳脊髄液減少症を心配して来院されました。

今後の方針を相談しようとした時に、

「この事は、あまり言いたくないのですが、HIV(エイズの原因ウイルス)に感染しています。」

「ただし、治療を受け、完治しています。また担当医からは、今の頭痛をはじめとした諸症状は、HIV感染からは説明がつかないと言われています。」

「HIV感染のことを言うと、全部、HIV感染が原因と言われて、きっちりとした診断、治療が受けられない可能性が高いから、黙っていた方が良いと、現在の担当医から言われています。」

と語られました。

現状の脳脊髄液減少症診療の現場も同様なことが多々見られるので、「ガーン」ときました。

腹が痛くても、脳脊髄液減少症と話しただけで、診察してもらえない・・・といった声をよく聞いているもので、多彩な症状を有する疾患の宿命なのかと、感じております。

脳脊髄液減少症を患われていて、何らかの体調不良が出現した際は、脳脊髄液減少症には、あまり触れずに、お悩みの症状を告げるのが現状はよろしいかと思います。