脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

声に出してみる

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60代の男性。

脳脊髄液減少症に伴う高次機能障害を患いました。

発症前は、かなり知的な仕事をされていましたが、高次機能障害、特に記憶力が落ちたため、それまでの仕事を続けることができませんでした。

知能検査をすると、IQは100、つまり同世代の方々の平均という結果のため、病的であるという判断はできません。

おそらく発病前は、もっと高いIQを有していたことでしょう。

仕事もできなくなって、落ち込む日々が続きました。

しかし、ある日から、やろうとしている事や、考えた事を声に出してみると、それまでよりも、物事が頭に留まるようになりました。

本人にとっては、まだまだ発病前の状態ではありませんが、声に出してみる事で、記憶力、それから思考力が確実に上がっているようです。

前向きな事を意識的に言葉に出す「セルフトーク」というメンタルトレーニングのスキルを併用していくと、より効果的になるかと思います。