脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

群馬からの質問 その三

群馬からの質問 その三

先日の群馬での脳脊髄液減少症医療講習会 質問 その三です。

・ 妊娠、出産しても大丈夫ですか。

大丈夫です!

・ 頭痛等の症状が出て安静・水分補給等を行っても症状の改善が見られない場合は、早くブラッドパッチをした方が早く改善しやすいのでしょうか。何年も経過してからだと治りにくい事はありますか。

保存的治療で効果が乏しい場合は、早めにブラッドパッチを施行した方が回復が早いと思います。

15歳以下を対象にした以下の論文では、発症1年未満に治療を受けると、90%以上の有効率があるが、発症から治療までの期間が5年以上では、有効率は50%です。

https://takahashik.com/presentation/post-4304/

また、安静のリスクもあります。

・ 腰椎穿刺は側臥位(背中を丸める)の方が穿刺しやすいと思いますが、腹臥位で施行するのには何か理由はあるのでしょうか。

 治療開始当初は、側臥位で行っていましたが、腹臥位(うつ伏せ姿勢)の方が正中を間違いにくいのと、頚部からのブラッドパッチは側臥位では施行が難しいため、腹臥位で行っています。腹臥位の方が、肥満体系でも正中を誤ることが少ないので、安全かつ確実に施行できると考えています。