脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

保険適用非認定の弊害

保険適用非認定の弊害

先日、衆議院議員会館にて
「民主党・脳脊髄液減少症を考える議連」総会
が行われ、

「脳脊髄液減少症について 現状と保険適用非認定の弊害」

と題して、発表する貴重な機会を頂きました。

関係者方々に心より御礼申し上げます。


現状の問題点として

典型的な画像所見を呈するにもかかわらず、正常と判断される症例が少なくない

ブラッドパッチが保険適用になっていないため、保存的加療や手術で対応しようとする医療機関が多い

その結果、罹病期間の長期化、病状の悪化する症例が少なくない

中には生命の危機に陥る症例もある。特に慢性硬膜下血腫合併症例では、国内外から死亡例の報告あり

といった問題点を挙げさせて頂きました。

また

脳脊髄液減少症と、むち打ち症についての議論が先行し、髄液減少病態自体が、懐疑的に見られている

典型的症例、慢性硬膜下血腫合併症例、腰椎穿刺後頭痛が長期化する症例はブラッドパッチが有効で、逆に、ブラッドパッチ以外の治療では、限界がある場合が多い

外傷例や画像上、典型的所見を呈さない症例に関して、今後、充分な検討を要するが、

早急な保険適用が必要である。

と述べさせて頂きました。

さらに、脳脊髄液減少症は、「辛い疾患」ではなく、ブラッドパッチにて「治る疾患」なので、是非、保険適用を!と、お願いしてきました。


発表後、疾患について、また保険適用に向けての質問や意見を多く頂きました。国会議員の先生方との、非常に有意義な時間であったと感じております。