脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

どこまでが髄液動態異常か!?

どこまでが髄液動態異常か!?

脳脊髄液減少症は、多彩な症状を呈します。

そのため、どの症状が脳脊髄液減少症で、どの症状が脳脊髄液減少症とは違う病態から生じるのか、判断が困難な場合も少なくありません。

私も診療をしていて、判断に迷う場合が多々あります。

大まかには、

  • ブラッドパッチ前の症状に似ている場合は、髄液動態の異常からの可能性がある。
  • ブラッドパッチ前と症状が異なる場合は、別の病態の可能性を考える。

です。

それから症状を伝える場合、脳脊髄液減少症を前面に出してくると、しっかりと診療頂けない場合があります。

脳脊髄液減少症闘病中のある方

意識消失を時々起こすのですが、救急車を呼びだした際に、「脳脊髄液減少症による意識消失」と伝えた所、診てくれる病院が、なかなか見つからなかったそうです。

「意識消失」のみを話したのであれば、おそらく診療受け入れ可能な病院は増えてくるでしょう。

意識消失は、時に重篤な場合があります。脳脊髄液減少症が原因かもしれませんが、違う病態からかもしれません。

まず症状のみを伝え、緊急性のある病態がない事を確認するのが重要と感じています。