腰椎穿刺後頭痛が長引く場合は!
- 2014.09.16
- 脳脊髄液減少症
下半身や腹部の手術で、腰椎麻酔が選択される場合は少なくありません。
腰椎麻酔のために腰椎穿刺が必要になりますが、その後に起き上ると頭痛が生じる場合があります。
腰椎穿刺後頭痛といい、数十年前より問題となっていました。
近年は、穿刺針がより細く、性能も良くなり、腰椎穿刺後頭痛が生じても、数日の安静にて改善します。
ただ、稀には安静で軽快せず、症状が長引く症例もあります。
山王病院では、長期化した腰椎穿刺後頭痛の症例を数例経験させて頂きました。
RI脳槽シンチを施行すると、ほとんどの症例で複数箇所、腰椎穿刺部位と異なる場所から髄液漏出を認めました。
これは、腰椎穿刺が外傷としての、きっかけとなり脳脊髄液減少症を生じたと考えています。
ただし医療をする側からすると、通常の腰椎麻酔にては、脳脊髄液減少症を生じる事は非常に稀ですので、例え生じたとしても非を問うのは酷でしょう。
それよりも症状が軽快しない場合は、早めの対応が重要と考えます。
-
前の記事
むち打ち症と脳脊髄液減少症 -病態と治療法- 2014.09.16
-
次の記事
六本木ブルーシアター 2014.09.24
コメントを書く