脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

良くなった症状を探そう!

良くなった症状を探そう!

人間は、痛み、苦しみといった症状は、すぐにわかります。
しかし、良くなった症状は、なかなか理解できない事があります。

先日受診された女性。

強固な頭痛などの症状で、ほとんど寝たきり状態でした。
脳脊髄液減少症の診断でブラッドパッチを施行、諸症状は軽減して、行動範囲も広がり、一人で電車に乗れるようにもなりました。
家族の方々も、歩く足取りが軽やかになったり、以前のような苦しそうな表情が減ったと口をそろえて言います。
ところが、当の本人は、全く変化がない、ブラッドパッチの効果が無いと言います。
症状を詳しく聞くと、「肩が痛い」など、以前と異なった症状で苦しいと言います。
「肩の診察を受けてみては!」と提案し、整形外科を受診すると、五十肩の診断で、治療中です。(ちなみに五十肩の治療には時間がかかる事が多い。)
「良くなった症状に目を向けないと、良くならないですよ!」
このアドバイスで、少しずつ前向きになって頂いています。


体調不良の状態でも、気持ちを前向きにするためには、悪い所より、良くなった所に目を向けるべきと考えています。 
 現在の状態を医師や弁護士、時には損保会社の方々に伝える時も、まずは良くなった症状から話し、次に残存している症状、悪化した症状などを伝えるのが良いと思います。
前向き思考につながります。