髄液動態について 脳脊髄液減少症症例から
- 2013.11.23
- 脳脊髄液減少症
先日の脳神経外科学会学術総会後に、髄液動態について熱くディスカッションさせて頂いたT大学の著名な先生
先日、T大学にお邪魔し、再び髄液について勉強させて頂きました。
私は「髄液動態について 脳脊髄液減少症症例から」と題して脳脊髄液減少症症例を中心に、髄液の機能、動態について考えている事をプレゼンテーションさせて頂きました。
T大学の著名な先生は、
「脳脊髄液減少症症例の多彩な症状、それからRI脳槽シンチ所見は、非常に貴重だ。」
「髄液についての機能や動態など、まだ不明な点を解決する可能性を十分に持っている。」
と述べられるなど、御参加頂いた先生方々には、非常に興味を示して頂きました。
また著名な先生は、
「こんなに豊富な症例を持って、学問的に興味を示す方はいなかったのですか?」
と尋ねられました。
確かに、共同研究のお話しなど、数件頂いてきていますが、学問的に発展させていこう!という話よりも、はるかに多い否定的な意見の対応に、かなりの労力を使ってきました。
新しい医学概念が提唱された場合は、やむを得ない問題だと思いますが、時間の割に学問的な発展に乏しいと感じています。
一方で、脳脊髄液減少症症例を肯定的に、学問的に検討していくと、様々な知見が明らかになってくる可能性があります。
本来の学問の、あるべき姿とも感じましたし、やり甲斐を感じています。
著名な先生の、非常にありがたい声かけ、髄液の機能、動態の解明に向けて、非常に大きな勇気と元気を頂きました。感謝です!
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高橋浩一 先生
非常に心強い御助言ですね。
>確かに、共同研究のお話しなど、数件頂いてきていますが、学問的に発展させていこう!という話よりも、はるかに多い否定的な意見の対応に、かなりの労力を使ってきました。
本当に御疲れ様です。
ダイヤモンドの鑑定士は、偽物を見抜けるようになるために、本物をとことん見せ続けるのだそうです。
どの職種にも、本物と偽物、一番たちの悪い「本物まがい」が存在するのだと思います。
本物を追究し、極めるのが「プロフェッショナル」の仕事なのだと思います。
私も、自分の仕事でそうありたいし、高橋先生は、もちろんその道を歩んでいらっしゃるのだと、尊敬し、心から御支援申し上げます。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
暖かい御言葉、勇気を頂きます。
今後もプロとして、頑張っていきます!
高橋先生
>はるかに多い否定的な意見の対応に、かなりの労力を使ってきました。
本当に本当におつかれさまです。
否定的意見の方々には、利権か何かのために否定してほしくない!と思います。
何が本当に大切なことなのか?
否定する個人もしくは偏った集団?団体?企業?の利益のために否定するのではなく、現在そして未来の人類のために正しい判断をお願いしたいです。
もちろん、肯定、否定の立場から様々な議論がなされ、磨かれて正しいことが明らかになっていくことは大切ですが。
書き過ぎでしょうか。。。
すみません。
とにかく、患者の幸せを願う先生の診療や活動を応援しています。
8様
コメントありがとうございます。
医学論争と言われる様々な事柄、純粋に科学的な論議だけで進む事はほとんどありません。むしろ社会的な要因が・・・
わかっていても、非常に大きな力なので、対応していかなければと感じています。応援ありがとうございます。
高橋浩一 先生
8 様
私こと、社会科の教師を生業としておりますが、「社会の物事は、理科的に解決するのは容易だが、社会科的な解決には数多の困難を伴う。」と自分でも思っておりますし。子どもたちにもそう教えています。
脳脊髄液減少症の症例も解決への道筋は、高橋先生をはじめとする研究者の方々のご尽力で見え始めている…
しかし、それを様々な理科的(医学的)ではない要素が遮蔽していると見えて仕方がないのです。
一刻もはやく、理科的(医学的)な見地が確立されることを願ってやみません。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
本当ですね!
今度、日本賠償科学会なる学会にも招待頂きましたので、社会的観点からも勉強してきたいと思います。
あきちゃんで〜す様
高橋先生
ありがとうございます!
ながらく強力な風邪で臥せっており、お返事遅れましたことをお詫びいたします。
少し例えが違うかもしれませんが、一般的にサラリーマンは、日頃の仕事において純粋な仕事よりも社内、社外のコミュニケーションに圧倒的な時間を割いているとも言われますよね。
何事であっても、問題を解決するにはそのものを取り巻く環境を広く整えなければ、実行は困難なのかもしれませんね。
あきちゃんで〜す様のコメントから、そのように考えました。
ありがとうございました。
高橋浩一 先生
8 様
>一般的にサラリーマンは、日頃の仕事において純粋な仕事よりも社内、社外のコミュニケーションに圧倒的な時間を割いているとも言われますよね。
>何事であっても、問題を解決するにはそのものを取り巻く環境を広く整えなければ、実行は困難なのかもしれませんね。
その通りだと思います。
だからこそ、多くの企業で、「コミュニケーション能力のある方」を採用条件のトップに掲げているのですよね。
どんな、一見「個人営業」にみえる職種でも、「裸の王様」は、受け入れられないということではないでしょうか。
8様
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
脳脊髄液減少症に対して、「一部の医師が勝手に診療している」といった意見が聞かれます。
これもコミュニケーション不足の一側面と考え、年に最低2回の学会発表を自らの義務としています。
このような影響もあって、声をかけて頂く先生方も増えてきていると信じたいです。