脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

ポツンポツンと出現する症状は?

ポツンポツンと出現する症状は?

脳脊髄液減少症は多彩な症状ゆえに、

原因不明

至って健康と判断される

症状持続

といった場合には心配になる方々は少なくありません。

脳脊髄液減少症を疑う症状として、

症状は、連日性

外傷1ヶ月以内、もしくは誘因なく症状が出現

立位で悪化傾向

気圧の変化で悪化傾向

MRIなどの諸検査で異常を認めない

鎮痛剤投与や抗精神薬投与などの効果が乏しい

通常でない、難治性のむち打ち症

外傷や事故をきっかけに、人が変わった

運動で症状が悪化

水分補給や点滴で、一時的に症状が緩和される

が挙げられます。

特に「症状は、連日性」というのは、かなりキーかと考えています。

先日頂いた相談メールを紹介させて頂きます。

「中学3年男子14歳(サッカー部)の息子がいるものです。

息子は今年の2月、授業中に頭痛があり、目を閉じてしばらくして目を開けた時には、自分も周りの人も分からなくなり、記憶を無くしてしまいました。
MRIや採血などの検査を受けましたが、健康そのものと言われ、解離性健忘との診断に至りました。
2月から、既に5回も記憶を無くしています。

その2月の記憶を無くす前日に、スノーボードへ出かけています。
スノーボードで、派手に転んだとかは無いようです。

毎日と言うわけでは無いですが、頭痛、首や肩の痛み、倦怠感、記憶障害(解離)があります。」

脳脊髄液減少症を完全に否定はできませんが、症状は連日出現しているようではないので、少なくとも典型的ではありません。

むしろ、てんかんの可能性を考えるべきかなとメールを通じて感じました。

脳脊髄液減少症も、てんかんも診断が決して簡単でありません。ゆえにそれぞれ、病院で「異常なし」と判断されても、専門医師によって診断されることは稀ではありません。

連日常時でなく、症状がポツンポツンと出現して持続する場合は、「てんかん」の可能性も考えるべきかなと思います。