脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

保存的治療(点滴+安静)の重要性

保存的治療(点滴+安静)の重要性

今、最も強調したいのは、

発症早期の、「点滴 + 安静」です。

何らかの外傷後、または発症原因が明らかでなくても、立位で悪化傾向のある頭痛などの体調不良が出現し、鎮痛剤などの治療効果が乏しい場合は、まず試みて良い治療法と思います。

必ずしも、外傷がきっかけとは限りません。また脳脊髄液減少症の診断を得なくても良いでしょう。

高校ラグビー部のY.S君

練習中に頭部外傷。翌日から、頭痛、めまいなどの体調不良が出現し、練習どころか通学不能の状態になりました。

受診した病院は5ヶ所以上。

鎮痛薬や片頭痛治療薬、抗てんかん薬など治療効果が乏しく、精神疾患合併を疑われはじめた頃、家族が脳脊髄液減少症を疑い、発症1ヶ月後より、安静+点滴の治療を開始しました。

頭部MRIなどで異常を認めず、診断は、あくまで「脳脊髄液減少症の疑い」ですが、この治療が功を奏し、現在では頭痛を全く認めていません。

同様な症例が増えています。

重要な点ですので、本年初めの脳脊髄液減少症情報として、取り上げさせて頂きました。