脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

心因性脳梗塞と診断されて・・・

心因性脳梗塞と診断されて・・・

ある日、突然左半身が動かない・・・!
半身不随になってしまった・・・・・。

ある男性のお話です。

すぐに病院に駆け込み、MRIなど様々な検査を受けますが、どこの病院に行っても原因不明と言われます。

彼は一流と言われる病院、大学病院の教授、部長クラスの医師を片っ端から受診しました。

やはり原因は分らず、ある教授は 「心因性脳梗塞」 と診断し、精神神経科を紹介したそうです。 彼は精神神経科受診をしましたが、効果を認めません。

彼は頭痛、頚部痛も伴っていましたので「脳脊髄液減少症」ではないかと、著名な先生方に相談しましたが、返ってくる言葉はいつも「あなたの場合は違うよ!」 でした。

ある日、彼は山王病院を受診しました。発症数日前に交通事故をされている事もあり、検査をしてみる事にしました。 その結果は、「髄液漏れあり」でした。

ブラッドパッチを施行すると、「左手が動く」

治療後彼は、感極まり、看護婦さんなどがいる前で耐え切れずに号泣されました。 行く先々の病院で精神病扱いされ、理解されない苦痛は相当なものであったのでしょう。

運動麻痺・障害を伴う脳脊髄液減少症は数例経験してきました。ブラッドパッチでこれらの症状が改善する事も決して稀でありません。

原因不明の運動麻痺が全て「脳脊髄液減少症」ではありませんが、場合によっては本症を考慮してもよいと思います。