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明日に向かって その2

明日に向かって その2

「表面的に問題ないと感じていても、実際の所どうでしょうか?ちょっとしたストレスなど感じていませんか?」

権威の先生に、そう言われてみると、背伸び受験の影響もあってか、校内では下から数えた方が早い成績が続いて、勉学や将来の大学受験に対して不安を感じていないわけではありませんでした。

また部活は卓球部に所属していて、実力が日に日に進歩してやりがいを感じる一方で、最下級生で試合には出ることはないし、雑用は多いし、先輩から不条理な事を言われる事もあってストレスを感じていないわけではありませんでした。

そのためY.H君は権威の先生に対して、返答できませんでした。

しばらく休養すれば治るのではないか!

しかし、症状は全く改善しません。

精神科を紹介され、治療を受けましたが、効果がありませんでした。

親には、毎日学校に行かずに、ベッドでごろごろしている息子が怠けているように写り、

「あなたが希望して入った学校なのだから、しっかり行きなさい!」

と叱咤されます。

Y.H君はただ、

「行きたくても、体が言う事をきかないんだ!」

「権威の先生だって、異常ないって言ったじゃないの。怠けるのもいい加減にしなさいよ!」

 「うるせいな~!」

Y.H君は、近くにあった本を母親に投げつけ、母親は顔に傷を負いました。

 「そんな暴力起こす力があるなら、学校にいきなさいよ!」

Y.H君は何も言えずに、自分の原因不明の体調不良に苛立つだけでした。

続く