振るえが治った!
- 2009.04.20
- 脳脊髄液減少症
26歳、女性 7年前に頭痛、頚部痛に加え、体の胴体(体幹)の振るえが出現し、持続しました。
振るえは1秒間に1-2回程生じて、横になると落ち着きます。
以前に腰椎麻酔を受けた既往があります。
体幹の振戦、またはけいれんと診断されましたが、どこの病院に行っても原因不明で、抗けいれん薬(いわゆるけいれん止め)などの処方を受けましたが、一向に改善しません。
ある日、医師である友人から、起立性の要素がある事と、腰椎麻酔の既往があるため、脳脊髄液減少症の可能性はないかと相談を受けました。
典型的な症状ではないため、私は判断に迷いましたが、本人と相談の上、RI脳槽シンチを施行すると、髄液の漏れを認めました。
ブラッドパッチを施行すると、体幹の振るえが止まりました。同時に頭痛、頚部痛なども改善しました。 しかし、しばらくすると症状が再発します。
結局、4回のブラッドパッチを施行して、体調は軽快し、振るえも認めていません。
先日、彼女は非常に明るい表情で来院され、近々、久しぶりに仕事に復帰される予定との事です。
他に外傷後のに手指の振るえが出現し、ブラッドパッチで治ったケースは数例経験しています。
-
前の記事
病んでも夢を持つ事は大切! 2009.04.16
-
次の記事
夢を叶えられるよう頑張ります! 2009.04.22
いつも貴重なお話をありがとうございます。
先日関西方面で、勉強会が開かれ、多くの患者さんがされ、とても有意義なお話を聞く事が出来ました。
高橋先生はもちろんの事、他の先生方も熱心に頑張られておられます。
先生方の努力が報われ、1日も早く認められる日が来る事を願ってやみません。
これからも、頑張ってください。
yuuki様
コメントありがとうございます。
中川先生が、関西で講習会を開かれたと伺っております。本当に、病に悩む方々に対する御尽力は尊敬させて頂いています。
私も医学関係のみならず、皆様からの貴重な意見なども参考にし、本症の認知を含め、向上していきたいと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
「横入り」すみません。
私の前後のスレッドを読ませていただいて、同じようなことを感じたのでメールさせていただきました。
実は、私の悪性腫瘍も、最初は、「咳と微熱」でした。当然、風邪かと思い、近所のクリニックに行き、咳止めをもらい…ということを繰り返していました。咳は、薬が効いている間はなくなるのですが、薬が切れるといつまでもとまりません。
当時「肺結核」の再来がマスメディアを騒がせました。ですから、もしかして結核なら大変、と思い切って別のクリニックを受診しました。次のクリニックでは、Dr.の前に座って症状を説明したとたんに、「爪を見せてください」といわれて…「鉄欠乏性の貧血が疑われます。」「一番危ぶまれるのは胃ガンです。」と言われ、「うちでは精密検査できないから、ガン専門の公立病院を紹介しますので、そちらへ…」といわれました。そして、そこで悪性の腫瘍が明らかになったのです。部位は胃ではありませんでしたが…。
ちなみに、最初のクリニックと次のクリニックのDr.は、年も近く、出身の大学も一緒です。もちろん、「両方とも内科」です。
せめて、最初のクリニックで「うちではよくわからないから、他へ。」と言ってほしかった。そのまま、そのクリニックに頼っていたら、今ごろ、私はこの世に存在しないわけですから…
症状は同じなのに、どうして、このような全く違う見立てになってしまうのでしょう?
悪性腫瘍に対する医療は、県単位の取り組みがずいぶん進んできていますが、それでも、県によって、Dr.の技術にずいぶん開きがある、とも聞きます。Dr.にも、一層の研鑽をお願いすると共に、我々患者も、賢くDr.を選ぶ知恵を持たないといけない、と自覚した経験でした。
高橋先生は、どう思われますか?
F様
大変な御経験の上に、貴重なコメントをありがとうございます。
医療従事者として言わせて頂くと、完璧な医師はこの世に一人もいません。
症状が軽快しない場合など、セカンド・オピニオンなどは必要だと思いますし、また、医療を受ける方々自身が勉強する事も大切と思います。
もちろん医療従事者が勉強を続けなくてはいけないのは、言うまでもありませんし、甘えるつもりもありません。
しかし、医療は不確実であるという現実を認識し、医療を提供する側、受ける側ともに納得いく医療を目指し、進めるべきと思います。
高橋浩一 先生
セカンドオピニオン外来やインフォームド・コンセントなどもだいぶ充実してきましたが、これとて、受け取る患者側のアンテナが高くないと、不満足なものになってしまいますよね。高橋先生のおっしゃるとおりです。
話はがらっと変わるようですが、「ディズニーランドの最大の魅力は、アトラクションが永遠に完成しないこと。」なんだそうです。医学も、そんな面もありますよね。「もう、これで研究もおしまい」ではないからこそ、希望も持てる…そんな病気も多いと思います。
もうひとつ、医療の成熟に欠かせないのが、先生も「メンタル強化法」の御著書で述べていらっしゃるとおり、「悪意に満ちてはいない、誠意ある正確な情報」だと思います。その点、厚労省は、アメリカのFDAなどに比べると、情報発信力が鈍いですね。こういう点も改善されたら、どれだけ患者の力になるかわかりません。
あとは、Dr.ご自身からの情報発信も大切なことと思います。高橋先生の取り組みに、頭が下がる思いです。
およそ「師」の付く職業にあるものは、独りよがりではいけませんね。笑
F様
コメントありがとうございます。
医学は、完璧を目指すべきです。しかし、現実には不老不死がありえないことから、完璧になる事はありません。しかし、そこが魅力かというと、ディズニーランドと異なると思います。
それから、厚労省に関して。身近な「脳脊髄液減少症」一つにしても、もっと改善して頂けたらと思います。
また、私の著書など、過分な評価を賜り、熱く御礼申し上げます。
高橋浩一 先生
先生のプロフィールにも書かれている「病気を診ずして病人を診よ。」の理念が大切なのだと思います。全てのDr.にそうあってほしい、と切に願うものであります。
「ディズニーランド」について、少々たとえが悪かった点、反省いたします。
私が言いたかったことは、「医学に携わる方も、常に夢を持ち、それを具現化する形でお仕事に携わっていただけたら、患者も幸せです。」というようなことを言いたかったのです。もちろん、「問題が解決しない方がいい。」というようなつもりはありません。あしからず、ご了承ください。
F様
貴重な経験のみならず、度重なるコメント、本当にありがとうございます。
御指摘の通り、医療従事者も、夢をもち、それを叶える形で仕事すべきかもしれません。ディズニーランドのような、明るい、楽しい部分も持たなくてはいけないかもしれません。
参考になりました。本当に感謝です。今後ともよろしくお願い申し上げます。
こんばんは。
厚労省のことはよくわかりませんが、都議会公明の野上じゅん子さんは脳脊髄液減少症の治療体制の推進を推し進めてくれているようです。
体の負担、心の負担、大変なことは多いと思います。せめて治療においての負担だけでも軽くなるといいなと思います。
mouri 様
書き込みを読ませていただきました。
そうそう。それぞれの疾病に対して、そのように取り組まれている政治家がいらっしゃいます。
なんと言っても「医療行政や立法」の姿勢は重要ですよね。
私の抗ガン剤も、アメリカでは、とっくに保険?の対象になっていたのに、日本では、つい最近まで保険の対象外でした。前回入院したときには、一回の点滴治療に、ウン十万単位の経費でした。
アメリカは民営の保険で、日本は社会保険という違いはあるにせよ、「民営化」が各方面で推進されている昨今、もちろん、慎重さは保たれるべきですが、「開かれた薬事行政」を全ての疾病に対して強く望むものです。
富裕層だけが最良の治療を受けられる、というような医療は、真の医療ではないと思います。
mouri様
F様
コメントありがとうございます。
医療行政、立法は非常に重要で、問題点だらけです。
ですから、医療行政に取り組んでくださる政治家の先生は貴重と思うと同時に頑張って頂きたいです。