脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

さらに前進!

さらに前進!

9月2日の毎日新聞夕刊に、追突事故に遭った男性が、交通事故と脳脊髄液減少症との因果関係が争われた訴訟で、大阪高裁が事故による本症発症を認定したとの記事が掲載されました。

同紙によると、

高裁判決は、国の研究班が最新の研究結果として「外傷による発症は決してまれではない」としたことも挙げて、国際頭痛学会の基準を「厳格にすぎる」と指摘した。

さらに「症状が大幅に改善したことは間違いない。髄液漏れ以外にブラッドパッチが効果を発揮する疾患はない」とも述べて、髄液漏れと認めた。

と、あります。

脳脊髄液減少症診療を通じて、

  •  外傷で髄液漏出は稀である。
  •  診断基準に合致しない。
  •  心因性、気のせい、プラシーボ効果

といった事に、少なからずの方々が泣かされてきたのを見てきて、心を痛めていました。

裁判は、前例が大切なようなので、その点でも、この判決は非常に大きな意義があったと思います。

 しかし、裁判は非常な苦労があります。

脳脊髄液減少症の体調不良で、さらに裁判は本当に大変です。

いずれ脳脊髄液減少症の認知が進み、裁判をしなくても、本症が当然のように認められる時代が来れば・・・

また現在、脳脊髄液減少症を患われている方々も、なるべく穏便な形で事故後の対応が進むと良いと思います。