脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

RI脳槽シンチ

RI脳槽シンチ

RI脳槽シンチは、脳脊髄液減少症診断に非常に有用です。

所見として髄液の漏れが描出される髄液漏出像という直接所見

髄液の漏出は明らかでないが、RIの膀胱内早期集積

RI残存率低下といった間接所見

が診断上、重要です。

脳脊髄液腔に注入したRIは、通常、脳脊髄液腔と血液の間に存在するバリアのため血液中には移行しません。

しかし髄液吸収の亢進が生じていると、脳脊髄液腔に注入したRIは、血液中に移行し、腎臓で代謝を受け、その結果、RIの膀胱内早期集積やRI残存率低下といった間接所見が生じます。

RI脳槽シンチでの髄液漏出像が広く認められていますが、この所見を示さない、つまり間接的所見により脳脊髄液減少症と診断される症例も決して少なくありません。