脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

腰椎穿刺後頭痛

腰椎穿刺後頭痛

腰椎穿刺とは、腰から針を刺して、髄液を採取したり、髄液腔に麻酔薬などを注入する手技です。

中枢神経疾患の診断や、腰椎麻酔など広く行われています。

腰椎穿刺を受けた方のうち、何割かの方々は針穴から髄液が漏れるために起立性頭痛を生じます。

しかし、通常は何日か経過すれば、自然に治ります。

ただし、これは通常であり、全例ではありません。

S.Nさん(30代、男性)

ある病院で、膝の半月板の手術を腰椎麻酔で受けました。

手術後、起立時に悪化する頭痛、背部痛、頚部痛、目の奥の痛みなどが出現し、持続しました。

担当医からは、

「その内に治りますよ!」

「麻酔後の頭痛としても、通常は治ります!」

「手術は無事に終了しました!」

と言われ続けて1年以上が経過しました。

その間、仕事はできずに退職に追い込まれ、奥様とも別れるなど、多くの犠牲を伴いました。

「半月板の手術で、どうしてこんなに体調が悪くなるんですか?」

S.Nさんの質問に、「もしかしたら麻酔かもしれませんね。」といった答えが返ってくるのみでした。

この病院にいても病状が改善しない!

S.Nさんは山王病院を受診しました。

1年以上仕事ができない状態でしたので、経済的にも余裕がないS.Nさん、日帰りで生食パッチを受けると、たちまち症状が改善しました。

今は定期的に点滴と生食パッチを受ける事で、症状は軽減し、前向きに新たな分野で頑張っております。

腰椎穿刺後の頭痛は、通常、数日で治ります。しかし通常ではない場合もあります。

今年の脳脊髄液減少症研究会では、他の施設から、腰椎穿刺後の体調不良に7年も悩まれた方がいると聞きました。

腰椎穿刺後に頭痛など様々な症状に苦しみ、持続する場合は、早めの対応が望ましいでしょう!