Pray (祈り)
- 2011.04.17
- 脳脊髄液減少症
この2枚のポスターは、脳脊髄液減少症を克服されたO.Mさん(女性)の作品です。
鶴や桜は、切り絵で作成されたそうです。
また桜のポスターでは、黒文字、黒線の一部が霞んでいるように見えますが、これは和紙のような風合いの紙を使用しており、日本の伝統文化や、日本人としての誇りを込めた表現です。
また桜の花が舞い落ちている状態にも見えます。
何とも美しく、勇気をもらえる、みんなで頑張ろうという気持ちにさせてもらえる作品です。
O.Mさんは、中学時代から強固な頭痛、倦怠感などが出現し、就学に支障をきたしました。
統合失調症などの診断で投薬を受けましたが、効果が乏しく、死ぬような思いをされました。
実際、数回の自殺企図歴があります。
相当、苦しかった事でしょう。家族も同時に、かなり苦しまれました。
そんな辛い状況でも、美術に興味があったO.Mさん、デザインなどを勉強されました。
しかし、どうしても倦怠感などのため、こなせる量が限られていました。
デザインの仕事の為、近くの職場に通うだけで、疲れる日々が続きました。
それでも、できる事を細々と続けられました。
発症から10年ほどして脳脊髄液減少症の存在を知り、ブラッドパッチを受け、体調は徐々に改善しました。
体調が改善してからのO.Mさんは、多くの資格を取り、多くの作品を手掛けています。とても活き活きしています。
体調不良の時期に、苦しくても、その時点で自分にできる事を、少しずつでも継続された努力が、今のO.Mさんには生きてると推察します。
O.Mさんからは、上記作品について「震災で大変な思いをされている方々、脳脊髄液減少症の方々へ、Pray(祈り)が届けば!という気持ちで作成しました!」と語って頂きました。
自ら大変な想いをされてきた経験からの作品と御言葉、熱く心に響きます。
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お知らせ 2011.04.19
OMさん、素敵な作品ですね。
優しい色合い、心が癒されます。
これからも、どんどん作品を作って皆さんを感動させて下さいませ。
楽しみにしております。
PrayからPlayに….RからLに早く変われるといいですね。
みっちゃん様
コメントありがとうございます。
本当に心が癒されます。
みっちゃん様の作品も期待しています!早くPlay (興行)される事を楽しみにしています。
高橋浩一 先生
おはようございます。
今日は、保護者参観日の代休で、在宅しております。
OMさんの作品、すばらしいですね。
「祈り」の気持ちが、本当に伝わってきます。
ご自分が苦しい経験をされたからこそ、他人の痛みがおわかりなのだと思います。
私も、自分の病気のことがなかったら、脳脊髄液減少症について、これほど関心を持たなかったのかもしれません。
病名も病気に対する公的支援の状況も、本症とは違いますが、だからこそ本症に罹患された方々が、安心して治療に専念できる状況が一刻も早く訪れますよう、自分のできることを考えております。
私の所属する研究会で、今年は、日本教育心理学会の元理事長先生をお招きすることが、できそうです。
去年の例会では高橋先生に御講演いただき、会員から大変好評でした。
https://takahashik.com/presentation/post-4930/
高橋先生に負けないような?レベルの講師の方を見つけるのはなかなか大変でしたが、とりあえずホッとしております。
これからも、子どもたちへの様々な支援のために、研鑽を重ねて参りたいと考えております。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
>「祈り」の気持ちが、本当に伝わってきます。
御指摘の通りと思います。
辛い経験を乗り越えた事が彼女の大きな力になっています。
それから、本年の研究会、凄い方を招かれるようですね!私などは足元にも及びません。
素敵な研究会になる事をPrayさせて頂きます。
みっちゃん。様
あきちゃんで~す様
Pray for Japanポスターを制作しました、O.Mです。
コメントをいただき、ありがとうございます!
デザインを志す者として、作品を見ていただくことが
一番の勉強であり、励みになります。
私自身、小児期に脳脊髄液減少症を患い、
今以上に理解の少ない中で苦しみましたので、
今後、教育現場でも理解が深まればと願いますし、
症状がゼロではない状態であっても
好きな仕事に就くことができるということを、
今現在苦しまれている多くの患者さまにも
ご理解いただければ、嬉しく思います。
これからも高橋先生にはお世話になりますが、
自分らしく生きてゆけるよう、前に進んでまいりますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
O.M様
コメントありがとうございます。また、素敵なポスター、ありがとうございました!
O.M様は、病状が理解されない時期を乗り越えた事はもちろん、ブラッドパッチ後の苦労もあっての御活躍と推察します。
症状があっても、努力されていた姿勢は、尊敬です。
益々の御活躍をお祈り申し上げます。
高橋浩一 先生
OM様
早速のお返事ありがとうございました。
高橋先生のブログの紙面をお借りする失礼をお許し下さい。
児童期の患者様にとって、いかなる疾病も、病気への対処の他に、周囲、とくに児童を取り巻く大人たちが病態や治療の一端を理解しているということがとても大切であると思います。
いつも、このブログで申しておるのですが、
「子どもの問題は、どう突き詰めてみても大人の問題である。」と思うからです。
その意味に於いて、脳脊髄液減少症に対する学校現場における理解は、まだまだであるといわざるを得ません。
しかしながら、我が県では、高橋先生や、患者様のご家族などのご努力によって、本症に対する周知が、進んでいます。
http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/anzen/hokenn/documents/information_1.pdf
http://www.city.chiba.jp/kyoiku/gakkokyoiku/hokentaiiku/nousekizuieki.html
http://www.city.narashino.chiba.jp/kyoiku/oshirase/nousekizuieki/index.html
http://www.yachiyo.ed.jp/kyouiku/hotai-ka/nousekizui.html
http://www.city.ichikawa.lg.jp/cgi-bin/kaigi.cgi?filename=kaigi_100125.txt&count_c=43
http://www.city.isumi.lg.jp/shimin/fukushi/kenkoshien/post_107.html
…などなど。
学校現場でも、患者様や漢字や様のご家族の声を、もっと広げることはできないか、次なる手だてを考えております。
そのことが、本症の保険適用と車の両輪のように進めばよいと思っております。
なにか、よいお知恵がございましたら、是非お聞かせいただければ幸いです。
まずは、御礼まで。