脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

Pray (祈り)

Pray (祈り)

この2枚のポスターは、脳脊髄液減少症を克服されたO.Mさん(女性)の作品です。

鶴や桜は、切り絵で作成されたそうです。

また桜のポスターでは、黒文字、黒線の一部が霞んでいるように見えますが、これは和紙のような風合いの紙を使用しており、日本の伝統文化や、日本人としての誇りを込めた表現です。

また桜の花が舞い落ちている状態にも見えます。

何とも美しく、勇気をもらえる、みんなで頑張ろうという気持ちにさせてもらえる作品です。


O.Mさんは、中学時代から強固な頭痛、倦怠感などが出現し、就学に支障をきたしました。

統合失調症などの診断で投薬を受けましたが、効果が乏しく、死ぬような思いをされました。

実際、数回の自殺企図歴があります。

相当、苦しかった事でしょう。家族も同時に、かなり苦しまれました。

そんな辛い状況でも、美術に興味があったO.Mさん、デザインなどを勉強されました。

しかし、どうしても倦怠感などのため、こなせる量が限られていました。

デザインの仕事の為、近くの職場に通うだけで、疲れる日々が続きました。

それでも、できる事を細々と続けられました。

発症から10年ほどして脳脊髄液減少症の存在を知り、ブラッドパッチを受け、体調は徐々に改善しました。

体調が改善してからのO.Mさんは、多くの資格を取り、多くの作品を手掛けています。とても活き活きしています。

体調不良の時期に、苦しくても、その時点で自分にできる事を、少しずつでも継続された努力が、今のO.Mさんには生きてると推察します。

O.Mさんからは、上記作品について「震災で大変な思いをされている方々、脳脊髄液減少症の方々へ、Pray(祈り)が届けば!という気持ちで作成しました!」と語って頂きました。

自ら大変な想いをされてきた経験からの作品と御言葉、熱く心に響きます。