今までに経験の無い症状が出た場合は!
- 2011.01.08
- 脳脊髄液減少症

脳脊髄液減少症は、多彩な症状を呈します。
そのため、どの症状が脳脊髄液減少症で、どの症状が脳脊髄液減少症とは違う病態から生じるのか、判断が困難な場合も少なくありません。
また、今までに経験したことの無い症状が出現した場合は、通常、別の病態を考えるべきです。
山王病院通院中のG.Yさん(50歳、男性)。
ある日、呼吸が苦しくなり、髄液が漏れてしまったかと心配され、急遽、山王病院を受診しました。
しかし、頭痛や頚部痛などの経験はあるものの、呼吸苦は初めてとの事でした。
そこで胸に聴診器を当てると、心雑音が聴こえました。すぐに循環器内科に依頼をして診てもらった結果、診断は「心不全」でした。
ただし、早期の治療が功を奏して、現在は元気です。
脳脊髄液減少症は症状が多彩なため、他の病態が合併している可能性があります。また将来的に他の疾患を合併することもあり得ます。
今までにない症状が出現した場合は、まず病的な疾患が合併していないか、例えばお腹が痛ければ消化器系、胸が苦しければ循環器系、もしくは呼吸器系の診察を受けられ、異常が無いと判断されれば、とりあえず様子を見て良いでしょう!
ただし、視機能に関しては、以前に経験のない視力低下が出現し、生食パッチ、もしくはブラッドパッチで軽快したという症例の経験はあります。
この場合も、まずは眼科に診察してもらい、「目には異常ない!」との診断後に、髄液減少の可能性を考えました。
高橋浩一 先生
この方に限らず、すべての疾病に於いて「早期発見・早期治療」は基本なのですね。
そうなると「お医者様にはかかっているけれど、そういう診断ではなかった。」とか
「異常なしということで、放置されていた。」という場合が、一番恐いです。
私の場合も、ずっと咳が続いていて、「風邪がこじれているのでしょう。」という診断で、「咳止め」などが処方されていました。
素人判断ながら、どうも、風邪ではないと思い、別の医院で診断を受けたら
「悪性腫瘍の可能性が高いので、大きい病院で精密検査を…」ということでした。
その頃には、半年で20キロぐらい体重が減っていました。
「脳脊髄液減少症」の場合も、そう診断されないまま、様々な病院を巡り、
挙げ句の果てには「気のせいた。」などと診断されてしまうこともあると伺いました。
すべてのDr.に「脳脊髄液減少症」のスクリーニング機能を持って頂くことが、
大切だと思います。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
御指摘の通りです。あきちゃんで~す様の体験は以前にも伺いましたが、医師も人間ですので、場合によってはセカンド・オピニオンなど考えるべきと思います。
脳脊髄液減少症に関しては、せめて、脳脊髄液減少症治療病院を勧めて頂くような動きがあれば幸いです。しかし、最近紹介も増えてきていますので、徐々に認知度は上がっていると思いますが!
話は変わりますが、関東はとても良い天気ですね!