脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

子どもの頭痛

子どもの頭痛
5年前から頭痛のため、日中でも半分以上、寝ている状態が続いている13歳のN.Tさん(女性)

頭痛で有名な病院、医師を何ヶ所も受診、いくつかの治療を受けましたが、効果的な方法はありませんでした。

御家族が脳脊髄液減少症の可能性について尋ねると、口をそろえて

「まず、違います。」

「精神的な問題でしょう。」

中には、「お母さんがいなくなれば、頭痛は治りますよ!」

といった事も言われたそうです。

N.Tさんは脳脊髄液減少症の可能性を求めて、山王病院を受診されました。

頭痛は、典型的な起立性頭痛ではありませんが、横になると軽減する傾向にあり、外来診察時には脳脊髄液減少症の可能性は否定できません!という話をしました。

N.Tさんと御家族が精査・加療を希望され、先日、RI脳槽シンチを施行、検査の結果、脳脊髄液減少症と診断し、ブラッドパッチを行いました。すると頭痛が軽快!

N.Tさんの5年ぶりの笑顔に、御家族も喜ばれていました。


子どもの頭痛の診断・治療は時に困難な場合があります。私自身も、完璧に診断・治療を進められる訳ではありません。

しかし、難治性の頭痛の中には間違いなく脳脊髄液減少症が存在します。

様々な治療をされて、効果が乏しい場合など、治療の選択肢の一つとして、脳脊髄液減少症を考えるべきと思います。