おめでとう!
- 2010.08.03
- 脳脊髄液減少症
J.Kさん(45歳、男性)
3年前、ある資格試験の受験の準備をしている時に、事故により脳脊髄液減少症を患いました。
ブラッドパッチを受け、状態は改善したものの、頭痛などの症状に加え、加齢との闘いとなりました。
しかしJ.Kさんのガッツは素晴らしいです。3年越しの資格試験合格に挑戦しました。
週に複数回の点滴、そしてブロック注射や生食パッチを併用しつつ、腱鞘炎になる程の勉強を重ね、つい先日、めでたく合格されました。
45歳という年齢で・・・快挙と思います。脳脊髄液減少症と闘う中年の星と言っても過言ではないでしょう。
J.Kさん曰く、「これは、あくまで通過点で、まだ取得しなくてはいけない試験がある!病気を言い訳にしていいられない!」
なんと前向きな姿勢でしょうか!
心より合格を祝し、次なる試験の合格をお祈り申し上げます。
高橋浩一 先生
「インフォームドコンセント」は、日本では、専ら医療行為にのみ用いられる用語ですが、欧米での元々の概念は、契約全般に用いられるものです。
契約は、「異なる利益状況にある者が相互の利益を図る目的で一定の給付をする合意をした場合にそれを法的な強制力により保護するための制度」ということです。
つまり、「医師→患者」や、「医師←患者」という「上下関係」ではなくて、「医師⇔患者」という相互関係が根底にあることが条件になると思います。
医療事故などで、一方的に医療従事者の責任を問われる判決なども多いですが、私は、「患者も、賢くならなければいけない。」と思っています。
もちろん、Dr.を攻撃することを意図しているわけではありません。日頃診察して下さるDr.を尊敬し、全面的に信頼しています。
だからこそ、「わからないことは、わかるまで尋ねる。」ことや、
「何でもかんでも、すべて病気のせいにしない。」ことは、とても大切なことと思っています。
そういう意味で、JKさんの「病気を言い訳にはしていられない。」という姿は、同じ患者として、大いに敬服いたします。
そして、それは、高橋先生の献身的な治療の賜と強く感じます。
F様
コメントありがとうございます。
御指摘の通りと思います。
現在の医療崩壊といわれる状況の一つに医療従事者と患者側のコミュニケーション不足が言われています。
私自身も十分に説明できない事も少なくありません。
医療が患者側に100%のものを提供するのでなく、JKさんのように自身の努力も大切と考えています。
高橋浩一 先生
最近の入社試験では、「コミュニケーション力」がどの企業でも求められています。
コミュニケーションは、相対する双方に十分な能力があってこそ、初めて成り立ちます。
そういう意味で、「患者も賢くありたい」と思うわけです。
「大人」と「子ども」をみればわかります。子どもは、すべてのことを理路整然と説明できる訳ではありませんが、大人は、子どもの様子からいろいろ状況を察知したりして、子どもの問題を解決していきます。
Dr.と患者のコミュニケーションが不足しているとすれば、それは、やはり「双方の努力」でしか解決できないのではないでしょうか?
最近、小児科医を希望する学生さんが減ってきているとききます。
もちろん様々な理由があるでしょうが、そういったDr.と小児患者間の「コミュニケーションの成り立ちづらさ」が原因でないといいなあと思っています。
たしかに、子どもの側に大きな問題があるのかしれません。
しかし、ここでも「子どもの問題は、どう突き詰めても大人の問題」と考えると、問題解決の糸口も見えてくるような気がします。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
コミュニケーション、大切ですね!時間を言い訳にできませんが、限られた時間で充分にコミュニケーションがとれない事も少なくないため、どうすべきか私にとっても大きな課題です。
以前、小児脳神経外科疾患の診療を主に行っていた事がありましたが、心掛けていたのは、患者は一人でなく、家族を含めた複数である!との認識に立っていました。今も、小児の患者に対しては、心掛ける様にしています。
高橋浩一 先生
>患者は一人でなく、家族を含めた複数である!
これは、学校教育でも、全く同じように考えられています。
特に、不登校などの顕著な問題の場合、保護者や周りの大人たちをどう巻き込んでいくか…ということが、問題解決のための大きな糸口になってきます。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
医療と教育、似ている点は多いですね!私は、高校時代まで、教師志望でした。現在は医療面を中心として、教育方面にも貢献できたら幸いと考えています。
その際、あきちゃんで~す様の御指摘は、とても参考になります。