脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

踊れドクター

踊れドクター

普段、医療関係のドラマは、ほとんど見ないのですが、昨日は、天使の吐息でしょうか?
TBSテレビで、東山紀之さん主演、「GM~踊れドクター」を拝見させて頂きました。

ある男性が、筋萎縮性側索硬化症 ALS と、神経内科の権威の医師に診断されます。

ALSは、現在の医療では治療法が存在せず、不治の病と言われています。

しかし、権威医師の診断に、矛盾が存在することに気付く総合診療科チーム。

いくつもの鑑別診断を考慮しますが、確定に至りませんでした。

そのうちに、その男性が空手で鼻を強打した後に、しばらく鼻から水の漏れが止まらなかった!

MRIの横切りでは判断が難しいが、縦切りで脳の下垂が認められる!

といったシーンが出てきて、全身がしびれる想いでした。

確定診断は「キアリ奇形」

http://ja.wikipedia.org/wiki/アーノルド・キアリ奇形

小脳扁桃が下垂する疾患です。

その男性は、直ちに手術を受け、回復されました。


髄液が漏れる!MRIで縦切りが必要!

脳脊髄系減少症のキーワードです。

このような疾患を取り上げて頂き、感謝です。

権威のある医師は、多くの場合、適切な診断を下されます。

ただし、高名な医師も人間です。

時には原因不明、もしくは治らない!と診断される事もあるでしょう。しかし適切な診断、治療で回復される事は、脳脊髄液減少症診療では、少なくありません。

さらに東山さん扮する医師が、

「稀な病気で知らなくても恥ずべきことではありませんよ」

という言葉にも、熱く感じるものがありました。

脳脊髄液減少症が稀な病気でないと、認知度向上が必要と再認しました。