気持ちで治る場合もある
- 2010.07.14
- 脳脊髄液減少症
S.Aさん、40歳、女性
3年前に、突然の起立性頭痛にて発症、特発性低髄液圧症候群の診断で治療を受けました。
その後、起立性頭痛は消失しましたが、体調不良が持続しました。
そして、ある医師から「髄液がまだ漏れている可能性がある。」
と、指摘されました。
S.Aさんは、手の痺れ、倦怠感、胸のバクバク感などに悩みます。
先日、S.Aさんは私の外来を受診しました。
経過、症状を拝聴し、諸検査を行いました。
「起立性頭痛が消失しているし、低髄は治っていると思いますよ!」
S.Aさんは、
「では、私のこの症状は何ですか?」
「別に心配するような症状でないし、治ったと思って、少しずつ体力を回復させて、楽しい時間を過ごされたらいかがですか?」
数週間後、S.Aさん
「すっかり元気になりました。自分の中で低髄という病気を作っていました。」
私が中学3年の時、某大学病院で心臓に穴が開いているので、すぐに手術をしなくてはいけないと宣告されました。
その時、最近、疲れが強くなっていないか?などと聴かれ、そういえば以前より疲れが強い、息が切れやすいと感じた事を覚えています。
今考えてみれば、中学3年になって、練習量、運動量が増えたので、疲労感などが強いのは当たり前なのですが、その当時は、そんな事を考える余裕が全くありませんでした。
(ちなみに後日、心臓疾患に関しては誤診が判明)
人である以上、気持ちや感情に体調が左右されるのは至極当然です。
しかし、特に脳脊髄液減少症は悪性疾患と異なりますので、どうか気持ちを少しでも、少しでもプラスに持って行き、充実した時間を使って頂けたらと思います。
最近、脳脊髄液減少症と
いう言葉を聞いて、その症状などを調べています。
高一の娘が、6月1日部活で走っている時に突然めまいがして、その後頭痛が始まり 今にいたっています。
めまいや吐き気、倦怠感、視力がぼやける事もありました。
6月の半ばに2時間程治まった時がありましたがその後また吐き気がして、それからは頭痛が治まる事はありません…。
つまり、起きている間はずーっと、頭が痛いよう病院は3件程行きましたがこれといった原因や病名も分からず、とんぷくを飲んでも 痛みはかわりません…
脳脊髄液減少症を 疑って、検査してもらったほうがいいのでしょうか?
TOMO様
コメントありがとうございます。
御質問の件、様々な検査で異常が認められず、症状が学業や日常生活に支障を来たす場合は、脳脊髄液減少症を考慮して良いと思います。
また御相談頂けたら幸いです。
高橋浩一 先生
まさに、「病は気から」ですね。
不覚にも、悪性の腫瘍を得た身となっておりますが、「気持ちまで腫瘍に冒されないように」などと抗うまでもなく、本当に普通に生活しております。
周りからは、気を遣われることもあるのですが、そのとき自分がそういう病であるということを、「ふと」思い出したりもします。
「意識しなさ過ぎ」もいけないと思いますが、「意識しすぎ」はもっといけないと思います。
病を得ているか否かに関わらず、「自分らしく生きる」ということが大切なのかな、と思います。
「病に負けない」と思ってる時点で、相当、「病にやられている」ということなのでしょうか…。
F様
コメントありがとうございます。
非常に貴重な御意見と思います。
前向きに!と言う事は簡単ですが、逆にポジティブを意識し過ぎて、焦りなどにつながり、体調を崩される方もいます。
御指摘の通り、意識のバランスと、自分らしくを自分で納得して行動できるかが大切と思います。
私は3回目のブラッドパッチをしてから2ヶ月経ちました。
ここの所起立性の頭痛、めまい感がなくなりました。
家族からも「最近調子よさそう」と言われる事が、多くなりました。
体力をつけなきゃと調子のいい時には、できることを見つけ
やってみるようになりました。
身体を動かそうという気持ちになれたことは、私にとって進歩です。
MRIや脳そうシンチをやらなくても症状で治った!と判断してもよいでしょうか?
先生からの「治ってます」のお墨付きが患者にとっては一番の嬉しい言葉ですが・・・
おかやん様
コメントありがとうございます。
起立性頭痛、めまいの消失!おめでとうございます!治るのは時間の問題と思います。
あとは焦らず体力など回復していく手段を考えていくべきでしょう。
私は検査も大切ですが、症状がより重要と考えています。
いつも拝見させていただいています。
昨夜から始まった東山紀之主演のドラマ「GK~踊れダンサー」で病名は違っていましたが、脳脊髄液減少症のことが取り上げられていました。
ある患者が神経内科の名医から「ALS{?}」と診断され治らない病気と宣告されましたが、アメリカ帰りの踊るドクターにより、幾つかの病名を疑った末に正しい診断名に辿り着くという内容のドラマでした。私は「空手の試合で鼻を殴られ骨折、透明な液体がでる」という言葉を聞いてピーンときました。脳下垂とか、縦切りにMRIをとる等の言葉が出てきました。ちなみにこのドクターは、「これは稀な病気だから、わからなくても恥じることではありませんよ」名医を慰めていました。
モトカン様
コメントありがとうございます。
私も、たまたまドラマを見ていました。
https://takahashik.com/csf/post-5014/
脳脊髄液減少症という言葉は出てきませんでしたが、まさに脳脊髄液減少症の事を取り上げて頂いたと思います。しばらく興奮でしびれが止まりませんでした。
冬に脳脊髄液減少症を発症して春に治りました。ときどきブログを拝見しています。
治ったら何らかの形でお役に立ちたいと思いつつ、時間が過ぎてしまいました。すみません。
発症しているときは、毎日症状の事を考えていましたが、今ではごくたまに、でしょうか。それも、今自分が動ける状況を当たり前に思うのではなく、謙虚に受け止め続けるために、意識して思い出すようにしています。またいつ再発するかは誰にもわからないことですし。
だからといって、慎重に暮らしているわけでは全くなく、連休には、近くの無人島でシュノーケリングしてきました。夏休みは、主人と数日かけて北アルプスを縦走する予定です。
この病気を経験して多くのことを学びました。また、思考力が鈍るどころか、冴えてきた気がします。博士論文も(まだまだ時間はかかりますが)書きあげられる目途が立ちました。
この先また臥せることがあるかもしれません。原因がわかれば予防できるのかもしれませんが、イキモノである以上、いろんなリスクの上で暮らしていることには変わりがないでしょうから、この先も、慎重になりすぎず、傲慢にならずに生きていきたいと思います。
最後になってしまいましたが、発症中には高橋先生に本当にお世話になりました。その頃わたしは色々と懐疑的になっていましたが、先生のおっしゃっていたことは、すべてその通りだったと、治ってみてよくよく分かりました。
これからも、脳脊髄液減少症の治療・研究が発展していくことを強く願っています。
また折をみてご連絡します。
K様
コメントありがとうございます。
御快復された様子、非常に嬉しく思います。
K様が闘病された御経験は、今後もK様の財産になる事でしょう。
>いろんなリスクの上で暮らしていることには変わりがないでしょうから、この先も、慎重になりすぎず、傲慢にならずに生きていきたいと思います。
非常に大切なお考えと思います。益々の御活躍をお祈り申し上げます。
お久しぶりです。最近体調がよく、二人でドライブしてます。しかも愛莉の運転。16日で免許がとれたんですよ。六年前字が読めなくなり、記憶する力も無くなり、本当に生きてるの?と思えたあの頃が嘘みたい。やってやれないことはないは、今も二人の合言葉。今度はエステの資格をとろうと考えてます。来月診察に伺います。たくさん話し聞いてあげてください。
愛莉のまま様
コメントありがとうございます。
愛莉さんの運転でドライブ!6年前の事を考えると、非常に嬉しく、非常に微笑ましく思います。
やってやれないことはない!諦めない姿勢が伝わる素敵な言葉ですね!エステの資格も、楽しく頑張ってください。
来月、お待ちしています。
僕の彼女がむち打ちであと7年しか生きれないといわれたんですけど
たぶん脳脊髄液減少症と思うんですけど
それって治りますよね?
僕が支えて行けば絶対治りますよね…(>_<)?
増田辰二郎様
コメントありがとうございます。
脳脊髄液減少症や、むち打ち症で、他の病態の合併がない限り、余命宣言はありえません。
支えてあげて下さい!