啓蒙のために!
- 2010.06.20
- 脳脊髄液減少症
昨年冬、関西で眼科をされている女性医師、A.K先生が脳脊髄液減少症を患われ、診断、治療に至るまでの苦労など御手紙頂きました。
そのA.K先生から、その後の経過、想いなどを御報告頂きましたので、紹介します。
「その後、年明けごろからかなり体調もよくなり、2か月もすれば、嘘のように普通の生活に戻ることができました。
仕事も以前と同じにこなせるようになり、同僚の先生たちから私が入院していたということも忘れられるくらいに回復しています。
あんなに安静にしていてもよくならなかった症状が、よくなったのはやはりブラッドパッチが劇的に効いたということだと思います。
先生に相談させていただいたころは本当にこのまま元の生活に戻れるのだろうかと不安で仕方ありませんでした。
そのころのことを考えると今の自分が信じられないです。
先生に予後良好だとご意見をいただき、本当に安心しました。ありがとうございました。
けれど、脳脊髄液減少症の唯一の治療法であるブラッドパッチが保険で認められていないというのは問題だと思います。 これだけ効果が実証されているわけですから。
あと、私も経験しましたが、関西で700床以上もあるような自分の病院ですら、ブラッドパッチの経験のある先生がひとりもいなかったのです。
正直、自分が治療を受け、こんなに簡単な処置なのかと思いましたが、ブラッドパッチを受けるために、待っている人がこんなにいるということが驚きでした。
もっともっとこの治療が普及していかなくてはいけないですね。私も、できるところから、協力させていただきます。 」
A.K先生、ありがとうございます。
現在でも、ブラッドパッチに懐疑的な方々が少なくありませんが、こういった声の一つ一つが脳脊髄液減少症認知度上昇につながると思います。
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高橋浩一 先生
A.K.先生のお話は以前にも読ませていただきました。多くの患者様に勇気を与える経過でよかったです。
治療にリスクや副作用は絶対伴うものなので、そういう点も含めて、保険診療の適応の必要性についてより周知が進むよう、私にもできることを考えていきたいと思います。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
本当です。経過が良好であると、ついつい闘病時を忘れがちになると思いますが、完治されても、脳脊髄液減少症を気にかけて頂ける事、感謝です。
高橋浩一 先生
本当に。
我々患者は、ちょっと悪くなったことはとても気にかけるのに、ちょっとよくなったことは、案外見逃しがちです。お医者様にも、その辺を啓発していただきたいと思います。
追伸:「啓蒙」は差別用語だとして、使用を敬遠される方もいらっしゃると思います。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
良くなった点に目を向ける事は、重要です。診療でも、そのように指導するようにしていますし、小生著書でも、述べさせて頂いてます。
この事は、スポーツ心理学からヒントを頂きました。
追伸:「啓蒙」の点、御指摘頂き、ありがとうございます。恥ずかしながら存じませんでした。