点滴がなぜ効果的か
- 2010.05.22
- 脳脊髄液減少症
脳脊髄液減少症の方々に点滴を比較的早い速度で落とす、いわゆる高速点滴にて、一時的に症状が緩和すると言った事は、よく聞きます。
点滴を早い速度で落とすと、循環血液量が増加し、静脈の圧力が上昇します。
硬膜外には解剖学的に硬膜外静脈叢と呼ばれる静脈の発達した場所があります。
高速点滴にて循環血液量が増え、硬膜外静脈叢の圧力も上昇し、その結果、硬膜外の圧力も上昇するため、ブラッドパッチに似た効果を示すのではと推測しています。
ちなみに妊娠の末期には硬膜外静脈叢が拡張する事は以前より有名な事実です。
その理由として妊娠子宮による周辺静脈への圧迫に加え、循環血液量の増加が考えられています。
髄液について、最近考えている事を述べさせて頂きました。
いつもブログ拝見させて頂いてます。
私の娘も4年前の追突事故で病気になりました。
月一の割合で都内の病院に通院しております。
先生のブログで点滴のことが書かれておりましたので、
点滴だったら地元の病院でもしてくれるんじゃないかと思いコメント致しました。
点滴の名前を教えて下されば幸いです。
bambi様
コメントありがとうございます。
点滴の内容については、
https://takahashik.com/csf/post-5196/
を御参照下さい。
また、
https://takahashik.com/csf/post-5415/
や、水分補給については
https://takahashik.com/csf/post-5391/
も、参考頂けたら幸いです。
御嬢様の益々の御快復をお祈り申し上げます。
高橋先生
私は、体調不良が続くときは、近くの内科で、点滴しています。
点滴後は、頭がすっきりして、体が軽くなります。残念ですが
1日しかもちません。水分もかなり、気をつけて摂ってはいますが、もしかして、脱水しているのかもしれません。なぜなら、のんだらのんだだけ、トイレにいってしまうからです。
スポーツドリンクをうすめて、ちょくちょく飲むようにしては
います。
妊娠の件ですが、勉強になります。私は、妊娠出産を希望して
いますので、情報をいただけると、本当に励みになります。
ふく様
コメントありがとうございます。
妊娠、出産に関しては、
https://takahashik.com/csf/post-5176/
を御参考下さい。
ブラッドパッチを受けた後に出産された方々は決して少なくありません。
高橋浩一 先生
私が悪性腫瘍で入院加療していたとき、治療の大部分は、「化学療法」つまり「点滴」でした。
ですから、先生がおっしゃる
>点滴を早い速度で落とすと、循環血液量が増加し、静脈の圧力が上昇します。
は、身をもって感じていました。
点滴も、最初はゆっくり、徐々に早めて…という方法でした。点滴を早めると、血流量が増えるのが、自分にもはっきりと自覚できました。
F様
貴重な御経験、コメントありがとうございます。
化学療法では、大量の補液を要する事が少くないため、非常に御苦労であったと思います。
益々の御快復をお祈り申し上げます。
現在、仕事ができていますが、ちょっと無理をしたり、転倒したりして体調を崩すと、毎日勤務が難しくなります。
ブラッドパッチするほどではないですが、経口での水分補給ではとても改善しません。
でも、水分補給と痛み止めを処方されるだけです。
仕事の都合でそもそも頻繁に通院できませんので、月に3度程の点滴でしたが、それでも、頻繁と考えられ、拒否されました。
現在、全国的に、脳脊髄液減少症はブラッドパッチするほどでない場合は経口で、ということになっていると言われました。
私のような中途半端な状態の患者はどうしたら良いのでしょうか?
正直、点滴も初期より効果が薄れている気はしていますが、それでもブラッドパッチせずに仕事を続けるには最後の砦のように思っています。
本当に経口で同じ効果が出るのなら、先生が例にあげられた、旅行中などに体調を崩された方への、点滴の受け方といったアドバイスはされないと思います。
仕事が続けられるよう、点滴を受けられるようにできないのでしょうか?
新潟の伊藤様
コメントありがとうございます。
御尤もな御指摘ですが、脳脊髄液減少症に関しては反対意見が強い中、ようやく保険適用を得たという背景です。
まだまだ我慢が必要かなと感じています。