脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

点滴がなぜ効果的か

点滴がなぜ効果的か

脳脊髄液減少症の方々に点滴を比較的早い速度で落とす、いわゆる高速点滴にて、一時的に症状が緩和すると言った事は、よく聞きます。

点滴を早い速度で落とすと、循環血液量が増加し、静脈の圧力が上昇します。

硬膜外には解剖学的に硬膜外静脈叢と呼ばれる静脈の発達した場所があります。

高速点滴にて循環血液量が増え、硬膜外静脈叢の圧力も上昇し、その結果、硬膜外の圧力も上昇するため、ブラッドパッチに似た効果を示すのではと推測しています。

ちなみに妊娠の末期には硬膜外静脈叢が拡張する事は以前より有名な事実です。

その理由として妊娠子宮による周辺静脈への圧迫に加え、循環血液量の増加が考えられています。


髄液について、最近考えている事を述べさせて頂きました。