脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

圧較差について

圧較差について

基本的に物は、圧の高い所から低い方向に流れます。
水も電気もそうです。
髄液の循環を考える上にも、圧の較差は重要と考えています。

ちなみに脳脊髄液の存在するくも膜下腔の圧は正常では、大体70-180mm水柱です(側臥位)。

そして硬膜外の圧は非常に低く、通常、陰圧です。

この圧較差を少しでも減らすと、髄液の過剰な吸収が緩和されると考えられます。

ブラッドパッチには、直接の漏れを止める作用に加え、三浦真弘先生の指摘される硬膜外の圧を上げる作用が効果を示すと思います。

生食パッチが一時的にでも効果を示す原因として、硬膜外の圧力が上昇するからと推察しています。

続く