脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

安静と水分補給の大切さを再認識

安静と水分補給の大切さを再認識
小学校低学年のA君(男児)。

ある日、あごを打撲した後から、起立性頭痛、頚部痛などが出現して、通学不能になりました。

近くに総合病院があり、いろいろな検査を受けますが、異常を認めませんでした。

それでも症状が強固に持続するため、お母様は熱心に、A君の病状を調べ、「脳脊髄液減少症・子ども支援チーム」の存在を知ります。

早速、総合病院の脳神経外科を受診し、脳脊髄液減少症の可能性を相談した所、まずは小児科的に診断を受けるべきとのアドバイスをされました。

しかし、お母様は脳脊髄液減少症の可能性を強く疑い、山王病院を受診しました。

そこで私は、

「経過、症状から脳脊髄液減少症は充分疑えますが、まずは安静と水分補給を心掛けてみて下さい。」

と、アドバイスしました。

約1ヶ月の安静、水分補給にてA君は快復しました。


2007 脳脊髄液減少症ガイドラインにて、本症が疑われる場合は、まず安静、水分補給などの保存的加療を試みるべきと記載されています。

保存的加療とは、ブラッドパッチや手術治療以外の内科的な治療をいいます。

A君のように、保存的加療で軽快される方もいますので、まずは試すべき方法と再認識しまた。