脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

味が判るようになった!

味が判るようになった!
13歳のR.Fさん(女性)。

起立性頭痛の他に倦怠感、味覚障害、嗅覚障害が出現しました。 味覚が低下しましたので、食事を楽しめなくなり、食欲が低下しました。充分な食事がとれないため、体調はどんどん悪化していきます。今年の春には、学校に通えなくなり、日中でも半分以上寝ている状態になりました。

 某病院にて「起立性調節障害」の診断を受け、内服治療などを受けましたが、症状は一向によくなりません。

ある日、朝日新聞の小児期発症の脳脊髄液減少症の記事を読んで、自分の症状に似ていると感じたR.Fさんは、山王病院を受診しました。

先日、RI脳槽シンチを施行すると、脳脊髄液減少症の診断がつき、ブラッドパッチを施行しました。

治療後、諸症状は軽減し、

 「立っても頭が痛くない!」

「ご飯がおいしい!味覚が判る!」

など、喜ばれて退院されました。 退院の時に一枚の素敵なイラストを頂きました。

 R.Fさんは将来、美術関係の仕事に携わりたいとの夢を持たれています。是非、夢の実現のために頑張って頂きたいです。


 脳脊髄液減少症には、時々、味覚障害を合併される方がいます。どうしてかは不明です。

R.Fさんのように、ブラッドパッチで味覚が改善される方も少なくありません。

この事をある、著明な神経内科の先生に話したところ、飛び上がるほどに驚かれました。

髄液循環には不明な点が多いです。逆に髄液の事が解明されれば、今までわからない現象が説明つくのではないかと思います。