慢性硬膜下血腫を合併した特発性低髄液圧症候群
- 2016.02.16
- 脳脊髄液減少症

現在まで慢性硬膜下血腫を合併した特発性低髄液圧症候群を、100例以上、治療させて頂きました。
そのうち2012年までに治療した55例の慢性硬膜下血腫を合併した特発性低髄液圧症候群をまとめた論文が、日本脳神経外科学会誌である Neurologia medico-chirurgica に掲載されました。https://www.jstage.jst.go.jp/article/nmc/56/2/56_oa.2015-0032/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/nmc/
要旨は、第74会脳神経外科学会総会抄録を参照頂けたらと思います。症例数の変化はありますが、結論は大体一緒です。
また、この論文の内容は、昨年10月16日に読売新聞にも掲載頂きました。
慢性硬膜下血腫の合併は、特発性低髄液圧症候群の保存的治療のリスクとも考えています。
診断がついても、
「うちの病院ではブラッドパッチができないから、点滴で様子を見ましょう!」
と経過観察しているうちに慢性硬膜下血腫を合併してきた方もいました。
なので、本症の認知度向上と、治療可能な病院が増えて、どこでも、当たり前のように治療できるようになればと切に思っています。
そのためにもブラッドパッチの保険適用が現実となりつつあるのは、非常に嬉しく感じています。
高橋浩一 先生
まさに、保険適用も含めた「マイナーからメジャーへの転換」ですね。
立法~行政(国会→厚労省→各省庁・地方自治体)→医学界→保険業界
の速やかな伝播を期待します。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
慢性硬膜下血腫を合併した特発性低髄液圧症候群は、医学界でも比較的関心が高いのか、きたる第15回脳脊髄液減少症研究会でも、多くの関連演題を頂きました。
マイナーからメジャーの転換につながればと思います。