脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

ブラッドパッチのリスク

ブラッドパッチのリスク

腰痛など穿刺部付近の疼痛や頭痛が一時的に悪化する症例は、70%程です。

疼痛に対しては、湿布や消炎鎮痛剤投与にて、通常、数日から数週間で軽減します。

腰痛をかばうあまり、不自然な姿勢を取り続けると、他の部位に痛みが生じる場合があるため、良い姿勢とリラックス、「安静より楽に!」を心がけるように指導しています。

1%弱に諸症状が悪化する症例があり、治療のリスクと考えています。

ブラッドパッチの合併症としては、複合性局所疼痛症候群Complex Regional Pain Syndrome(CRPS)(以前は反射性交感神経性萎縮症(Reflex Sympathetic Dystrophy)と呼ばれた)や線維性筋痛症、痙攣発作があります。

その他に、文献的には、徐脈、limbo-vertebral syndrome、難聴、脊椎硬膜下血腫、感覚低下、精神変化、膿尿、cauda equina syndrome、感染、髄膜炎、脳神経麻痺、気脳症、腰背部痛、再発といった合併症の報告されています。

ただし、現時点で15歳以下の症例では、悪化症例は経験していません。