脳脊髄液減少症の歴史 その9
- 2021.03.28
- 脳脊髄液減少症
難治性むち打ち症に対してブラッドパッチが効果を示すとのご発表以降、篠永先生の考えに同調した医師が少しずつあらわれ、ブラッドパッチ治療も少しずつ行われてくるようになり、2003年2月に第1回低髄液圧症候群研究会が開催されました。
その後、脳脊髄液圧が正常な症例が多いことから、2004年2月に、脳脊髄液減少症研究会と名称を変更し、山王ホールにて開催されました。
さらに2007年、脳脊髄液減少症の診断、治療指針として、「ガイドライン2007」が作成されました。
ただし、関連文献は少なく、脳脊髄液減少症の病態や発症機序、検査法、
治療法については未解決な部分が多く、暫定的なガイドラインでした。
一方で「硬膜が交通事故で破れるなんて、ありえない。」
をはじめとした反対意見が、もの凄い勢いで出てきて、医学論争、社会問題となっていきます。
続く
参考文献
髄液無産生症(Shaltenbrand):忘れ去られた病態生理
田村直俊、光藤尚、中里良彦、山元俊正、荒木信夫
神経内科2012
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