髄液漏出が認められない脳脊髄液減少症
- 2021.07.14
- 脳脊髄液減少症
画像上、髄液漏出が認められない場合、脳脊髄液減少症を否定できるのか?という大きな問題があります。
以下の論文では、
TakahashiK. Cerebrospinal fluid leakage in childhood and adolescence: analysis of 195 patients and literature review. Nervous System in Children 44: 317─323, 2019
小児期・学童期に発症した脳脊髄液漏出症 │ 山王病院脳神経外科・Dr.高橋浩一 (takahashik.com)
RI脳槽シンチ所見にて、髄液漏出像を認めた群と、髄液漏出像が明らかでない群の間で、治療予後に統計学的有意差を認められず、両群ともに良好な結果と報告しています。
また当院では、RI脳槽シンチやCTミエロを行っても、髄液漏出が明らかでない症例に対して、生食パッチを行っています。
生食パッチの有用性 │ 山王病院脳神経外科・Dr.高橋浩一 (takahashik.com)
生食パッチにて、症状改善が明らかに改善した場合は、ブラッドパッチの効果が期待できます。
それから特発性低髄液圧症候群診断に重要な、「びまん性硬膜造影像」は、発症早期には認められない事が多く、時間が経過すると、症状が持続していても、所見が消失する場合があるため注意が必要です。
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