脳脊髄液減少症の歴史 その15
- 2021.12.25
- 脳脊髄液減少症
先進医療適用は、脳脊髄液減少症診療において、大きな転換点となりました。
全国でブラッドパッチが行われるようになり、治療の有効性、それから危険性が検討されました。
その間、経過観察中にブラッドパッチによる重篤な合併症は生じませんでした。
同時に、ブラッドパッチにより回復された方々も増え、有効な治療法であるとの認識も高まってきました。
保険適用非認定の弊害についても、特に慢性硬膜下血腫合併は、ブラッドパッチを行わないと、最悪の事態も起こりうることなどを述べる機会がありました。
保険適用非認定の弊害 │ 山王病院脳神経外科・Dr.高橋浩一 (takahashik.com)
そして年月を重ねること4年、ようやく平成28年4月より、ブラッドパッチが健康保険収載されました。
診断・治療成績向上のため │ 山王病院脳神経外科・Dr.高橋浩一 (takahashik.com)
ただし、厚生労働省脳脊髄液減少症の診断・治療法に関する研究班発表の脳脊髄液漏出症画像判定基準を満たした症例に対してです。
続く
参考文献
髄液無産生症(Shaltenbrand):忘れ去られた病態生理
田村直俊、光藤尚、中里良彦、山元俊正、荒木信夫
神経内科2012
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