脳脊髄液減少症の歴史 その16
- 2022.03.27
- 脳脊髄液減少症
ブラッドパッチの健康保険収載も、脳脊髄液減少症診療において、とても大きな力となりました。
厚生労働省脳脊髄液減少症の診断・治療法に関する研究班発表の脳脊髄液漏出症画像判定基準を満たした症例に関しては、全国で治療が行われるようになりました。
また、日本医療研究開発機構研究費 障害者対策総合研究事業でも、「脳脊髄液減少症の病態生理と診断法の開発」班による研究が続けられました。
しかし、現状は、診断基準や、治療対応可能な医療施設が極端に少ないなど、まだまだ問題が山積みされています。
過去の歴史を振り返ると、波瀾万丈でありながら、確実に脳脊髄液減少症診療は進歩しています。
日本脳脊髄液減少症研究会は、昨年5月より日本脳脊髄液漏出症学会となり、来月に第一回学術集会が開催されます。
脳脊髄液減少症の診断、治療成績と認知度向上につながってくれればと願っています。
脳脊髄液減少症の診断と治療が適切に受けられる未来に向かって!
(了)
参考文献
髄液無産生症(Shaltenbrand):忘れ去られた病態生理
田村直俊、光藤尚、中里良彦、山元俊正、荒木信夫
神経内科2012
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