寝たきりからの回復
- 2010.05.08
- 脳脊髄液減少症

N.Kさん(30歳、男性)。
脳脊髄液減少症を患い、強固な起立性頭痛や視覚過敏、全身の痛みなどのため、ほとんど寝たきり状態になりました。
3回のブラッドパッチを行うも、効果はすぐには表れませんでした。
他の病院を受診し、有名な医師から、「精神的なものでしょう!ここで治すより、精神神経科に行った方が良いと思います。」
などと診断され、傷ついた事もあったそうです。
それでもN.Kさんは決してあきらめませんでした。
食事のバランスを考え、睡眠を充分にとり、それから少しずつ起立時間や歩行時間を長くしていくなど、体力を回復させる事を心掛けたそうです。
発病から2年位して、痛みが軽減しはじめ、先日、元気な姿で山王病院に来院頂きました。
現在、日常生活には、ほとんど支障なく、仕事があれば、すぐにでも働きたいという状態でした。
N.Kさんは
「辛い事、くじけそうになった事はたくさんありました。でも、あきらめず、自分の内面を、規則正しい食生活や、運動により少しずつ回復させていった事が良かったと思っています。」
と、語って頂きました。
回復の過程で、時には血涙が流れるような苦労があったと御家族から伺いました。
それでもあきらめず、地道に努力された結果は素晴らしいと思います。
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高橋先生
こんにちは。すばらしい精神力だと思います。
回復の過程で苦労する。とてもその気持ちわかります。
自暴自棄にならずにあきらめずにということは本当に
大変なことと思います。私はたびたび調子が非常にわるく
体調や精神面でかなりマイナスになります。今も調子をくずし
つらいです。でもNKさんのことを思い出し、地道に努力
し、かならず回復していこうと思います
ふく様
コメントありがとうございます。
N.Kさんの体調が不良の時に、私は「大切なのは自分自身です。」と、当時としてはちょっと厳しかったかもしれない言葉をかけましたが、よく頑張って頂いたと思います。
ふく様におかれましても、益々御快復される事をお祈り申し上げます。
読みながら涙がとまらなくなってしまいました。
N.Kさんの頑張ってる姿に自分を思い浮かび、
重ねっては胸が詰まり・・・
泣きたいけど泣く事すら出来なかった苦しい時期
声すら出せない苦しい時期
・
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・
指一本も動かすことも出来ない時期など、
辛かったけど
今は
時には周りを見る事も出来、
もしBP治療遣らなかったら今頃の自分は??
と思いました。
今朝は久々に玄関の前を掃く事が出来ました
いつも、近所の方が遣ってくれだんですが・・・
あぁちゃん様
コメントありがとうございます。
しんどい状況でも、少しずつ向上している、あぁちゃん様の姿勢、大切と思います。
また良くなっている点に目を向けている事も重要でしょう。
益々の御快復をお祈り申し上げます。
高橋浩一 先生
N.Kさんのご症例は、まさに、先生の御著書「メンタル強化法」の神髄を示すお話だと思います。
「薄皮をはがすように回復する」という言葉がありますが、
病期が長くなっても、いや、長くなるからこそ、このことを忘れてはいけないと考えています。
気持ちが病んでいると、病状の悪化にはとても敏感になりますが、好転には、気づきにくいものです。
「がまん」や「あきらめる」わけではなく、「少しの回復も見逃さない」ことは、お医者様側以上に、患者自身に必要不可欠なのだと思います。
そういう思いで、月曜日、予後の定期検診に行って参ります。
F様
コメントありがとうございます。
>病期が長くなっても、いや、長くなるからこそ、このことを忘れてはいけないと考えています。 気持ちが病んでいると、病状の悪化にはとても敏感になりますが、好転には、気づきにくいものです。
非常に重要な御指摘、感謝です。
「メンタル強化法」は、医療以外に、自分でできる事の重要性を示したものです。
N.K様は自分で体調を快復させていく大切さを地道に実践され、非常に強靭な精神力を持っていると考えられ、今後のN.K様の人生にも大きく影響すると思います。