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慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫

関東地方は、久しぶりに大雪でした。
雪が振った後、路面が氷り、滑って頭をぶつける人もいるのではないでしょうか!?

なぜかというと雪が降った1~2ヶ月後に、慢性硬膜下血腫の患者が増えると感じているからです。

この慢性硬膜下血腫とは、高齢者に多く発症する頭蓋内出血の一つで、頭部外傷の3週間から3ヶ月位後に認められる場合が多いです。

ただし、頭部外傷が明らかでない症例も決して少なくはありません。

慢性硬膜下血腫は治療法があるので、早期発見が重要です。頭部CTなどを施行すれば、診断できます。逆に手遅れになると、重篤な後遺症を残したり、最悪、命を落とす事もあります。

注意する症状としては、
① 徐々に強固となる頭痛
② 意識障害、痴呆症状 (おかしな事、つじつまの合わない事を言うなど・・・)
③ 運動障害 (半身のマヒなど)
などです。

痴呆症状が全面の場合、水頭症とならび、治療可能な痴呆 (Treatble dementia) ですので、年齢のせいと判断せず、検査を進める事が大切でしょう。

ちなみに急性硬膜下血腫とは、頭部外傷から比較的早期に頭蓋内の硬膜下腔に出血を生じる事を言います。