な・お・み
- 2009.10.06
- 日々のつれづれ
ふと、一冊の本が私の手元に届きました。
な・お・み 高橋 文代著 (文芸社)
http://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/978-4-286-07449-8.jsp
18歳での不意の発病と緊急手術。病名は悪性脳腫瘍、余命一年半という宣告だった19歳7か月で大空に帰って行った娘の、強さと明るさを失わない闘病の日々を、母の立場から綴ったノンフィクション。
娘が小学3年の時に離婚し子どもたちと別居していたものの、娘の病気を機に看護を兼ねてともに暮らすことになり、医師の許可を得た奄美への旅など残り少ない貴重な日々を送るのだった。
「な・お・み」こと、なおちゃん、忘れもしません。私は彼女の主治医でした。
18歳という、いろいろな事をやりたい年頃に、悪性脳腫瘍を発病。
何とか治してあげたいと思って手術しても、手術しても再発してきて、自分の、そして医学の未熟さを痛感させられました。
それでも明るく、手術や化学療法、放射線療法を受け入れて頑張ってくれました。
笑顔はあっても、泣き言はありませんでした。本当に一生懸命に明るく、強く、生きていたと思います。
著書の表紙絵を描いたのも、なおちゃんです。(ちなみに裏表紙絵は友人作の油絵だそうです。)
なおちゃんには、私の子供たちも可愛がって頂きました。七五三のお参りにも、参加して頂き、その時の写真、ビデオも残っています。自分の病気で大変であったと思うのですが、本当に赤明るく、優しく接して頂きました。
なおちゃんのお母様からこのような本を頂き、文章や写真を見ていると、今もなおちゃんが明るく微笑んでくれる気がします。
お母様の言葉
「なおちゃんは本当に天使だったのではないかと、時々思います。あの強さ、あの明るさは、どこからきていたのだろうと・・・・・。
願いは叶う、想い続ければきっと夢は叶うといいます。しかし、叶えたくとも、どんなにもがいても、どうにもならないこともあります。
今の医学では、まだ治すことのできない病と闘っている人達には、今日明日の一日一日を生きるだけでも精一杯なのです。
命の重さ、命の尊さをもう一度噛みしめて、生きたいと叫びながらも亡くなっていった命のぶんも、生きる事を大切にしてもらえたら、きっとなおちゃんがこの世で生きていた思いが花開くと思います。」
非常に心の奥深くに沁みて・・・・・10年前を思い出して・・・・・続く言葉が見当たりません・・・・・
なおちゃんの好きだった歌です。
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なおちゃんの主治医である高橋先生に出会って、自分は体を運動ができるまで治してもらいました。
なおちゃんから感じたことを先生が忘れずに医者として生きてきてくれたから、自分は治ったと思います。
何でも思った事は、口にしてしまう性格のやっかいな自分の話をちゃんと聞いて信じてくれる先生じゃなければ、自分は治らなかったと思います。
そんなことをこのブログからは、すごく感じたので、なおみさんに感謝だなと思います。
自分の目標なんか、なおちゃんから見たら贅沢で幸せなことなんだと感じたから、できるだけ早く達成させようと思います。なおちゃんと夢は違うと思うけど、想いは背負ってやっていきます。先生に恩返しをしないといけないので…
w様
コメントありがとうございます。
w様が以前仰っていた、痛みを感じるのは、生きている証拠!という言葉が忘れられません。
しんどくとも、考えを前に、前に向ける姿勢が、脳脊髄液減少症を治した源と思います。
脳脊髄液減少症が治った今、w様の目標達成を心より応援しています。