注意すべき頭痛
- 2020.07.15
- 日々のつれづれ
注意しなくてはいけない頭痛の一つに、可逆性脳血管攣縮症候群 (reversible cerebral vasoconstriction syndrome:RCVS )があります。
http://komiyama.me/Kodomo/RCVS.html
RCVSは、突然に強固な頭痛(雷鳴性頭痛)を生じ、脳血管が細くなる現象が生じます。
原因として、労作、寒冷刺激、入浴、シャワー、興奮、性交、運動、いきむ動作などにより激しい頭痛が誘発され、繰り返し起きるのが特徴です。交感神経刺激薬が原因となることもあります。
経過中に脳内出血、脳梗塞などを併発することがあるので、注意が必要です。
先日、大学生の男子がマスク着用でジムでのトレーニングをしていて、強い頭痛が出現したと言うことで来院しました。
頭部CTおよびMRI, MRAにてRCVSを疑い、入院を勧めました。
しかし、コロナの感染が怖いという理由で入院を強固に拒否されました。何だか妙な世の中と思ってしまいます。
現在の新型コロナは、コロナ自体の感染力よりも、人に与える影響力、破壊力の方が強烈と感じています。
またマスク着用の運動で、同様な症例が増えないことを望みます。これから猛暑がやってきます。暑さ対策において、感染のリスクが低い場所ではマスクを着用しないなど、対応が望まれます。
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