琴奨菊とメンタル
- 2016.01.24
- メンタルトレーニング
琴奨菊関の優勝、見事でした。
平成23年初場所、琴奨菊関は大関昇格目前で連敗するなど、精神面の弱さを見せてから、スポーツ心理学の第一人者、高妻容一教授の指導を受け、メンタル面の強化に努められてきました。
http://tvtopic.goo.ne.jp/program/nhk/25979/518950/
http://www.asagei.com/excerpt/1543
今場所の優勝、体調や技も素晴らしかったと思いますが、精神面での安定は、メンタルトレーニングの成果を凄く感じました。
ラグビーの五郎丸選手の活躍で、ルーティーンが、メンタルを安定させると有名になっていますが、どうしてルーティーンがメンタルを安定させるのか?その意味を本当に理解している人は、どの位いるのか疑問です。
私もメンタルトレーニングを勉強してきて8年になりますが、ルーティーンの本当の意味が理解できたかな?と感じるのは最近です。もしかしたら、今でも本当のルーティーンの意味を理解していないかもしれません。
基本的な事を述べると、ルーティーンはスポーツ心理学では、プレパフォーマンス・ルーティーンと言い、パフォーマンスの前に行う、一連の考え、動作のことです。
同じ動作をすることで、気持ちをぶらさずに安定させて次の行動、パフォーマンスにつなげる重要なスキルです。
では、同じ動作をしたら気持ちが安定しますか?安定するとしたらどうしてでしょうか?
ルーティーンによって外的、もしくは内的な障害を取り除き、安定したパフォーマンスを発揮できるようになるためには、メンタルのトレーニング、つまり日々の努力の積み重ねが必要です。
習慣化が必要です。
一朝一夕に成せることではありません。
ここ数日、テレビにて琴奨菊関の試合前の動きを見ていましたが、同じ動きで心が安定しているようでした。おそらく琴奨菊関は、メンタルトレーニングを続けて、精神面での強化、日々の鍛錬もはかられてきたことと想像します。
邪念が入る余地のないような琴奨菊関の心の安定、今後の益々の活躍を応援させて頂きます。
高橋浩一 先生
私は、尾車部屋など、佐渡嶽一門の力士が好きです。
先代麒麟児関、琴風関の時代からです。
一時、相撲賭博等で、評判を落としてしまいましたが、琴奨菊関など一門の躍進をとても喜んでいます。
躍進の裏には、そんな秘密?があったのですね。
相撲の稽古と言えば、汗まみれ、泥まみれになって竹刀でビシビシというイメージだったのですが、やはりメンタルトレーニングが大切なのですね。
次の場所が今から楽しみです。
高橋浩一 先生
佐渡ヶ嶽部屋も尾車部屋も二所ノ関一門でしたね。
ちょっと説明が足りませんでした。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
武道などにもメンタルトレーニングは有効と思うのですが、なかなか音楽を取り入れたりなど、しきたりがあって難しいみたいです。
高橋浩一 先生
愚息の剣道の指導などを四半世紀見てきましたが、
伝統的な指導法は、「無の境地」「守破離」など、周囲との関係性を断つことに主眼を置いている面もあるので、難しい面もあるのだと思います。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
御指摘の通りと思います。
武道に音楽を持ち込むことも大変でしょうから、なかなか理解者が表れないと難しいですね。
そんな中、琴奨菊関の活躍は、武道に何か影響を与えるかもしれません。
高橋浩一 先生
音楽は、精神的にリラックス効果があるのは、ナイチンゲールの看護学のころから有名で、いまでは、音楽療法(ミュージックセラピー)は臨床心理学の一分野になっていますね。
酒の醸造に音楽を聴かせるとよい?とも言われています。
一方、武道は、「静寂」「無」といったところによりどころを求めるので、他人に情報を発信することを大本にする音楽とは、相容れないものがありますよね。
そこへ行くと、相撲の世界は、人種的にも国際化してきて、トレーニング(稽古ではなく)にも新しい風潮を受け入れる土壌もあると思います。
ますます発展してほしいです。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
本当に御指摘の通りで、高妻先生も苦労されています。ただ、そんな中でも、武道の指導者でメンタルトレーニングを学ばれている方々もいます。