病んでも夢を持つ事は大切!
- 2009.04.16
- メンタルトレーニング
(前回ブログ「夢を持つ事の大切さ!」からの続き)
Fさんからの
「実は、到底おわかりではなかったでしょうが、私自身が悪性腫瘍を患い、現在も抗癌剤投与中の身なのです。」
との御言葉に、強烈な衝撃を受けました。
「癌は不治の病!という固定観念が、世間では抜けきらず、同僚などに、要らぬ心配をかけています。」
「癌は、不治の病ではない!などと私が言うと、よけい心配をさせますし…。病気そのものがつらい、というより、病を得て、そういう人間関係になってしまうことがつらいです。」
「もちろん、病気にくじけるつもりなど全くなく、元気にやっているのですが、そのことが、かえって周囲に心配をかけてしまうところが、またつらい…」
「コンプレックス」の概念を明らかにしたA・アドラーはご存じだと思いますが、彼が
「人間の悩みは、全て人間関係の悩みである」
と言っていますね。本当に、その通りだと思います。病気に悩んでいるように見えても、実は、その病気を得たことによって生じる様々な軋轢に悩むわけですから…。」
また、A・アドラーは
「劣等感こそ、人間が進歩しようとする根源である。」
というような論旨を述べていました。
それならば、健常者より、病人が一番伸びようとしているのではないか!…とも思います。 」
と、気さくに話されました。
以前、脳腫瘍を患いながらも、Fさんと同様な事を話され、三十数年の短い人生を笑いながらおくられた男性を思い出し、強烈なストレートパンチを喰らった想いでした。
闘病とは、大変な事と思います。
また闘病中や、体調不良の方々に接した場合、理解・共感する事は大切と思います。
しかし、いつまでも哀れでいなくてはいけないかというと、それは違うと思います。
Fさんと接し、抗癌剤投与中でありながら、前進されているのは、Fさん御自身が夢・希望をもたれているからではないでしょうか?
夢・希望を持ち続け、少しずつでも向上し、充実した時間を送られる事が非常に大切と再認識した想いです。
Fさん、貴重な御話を賜り、心より御礼申し上げます。今後の経過が順調である事を心よりお祈り申し上げます。
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高橋浩一 先生
私などのくだらないお話しを載せていただいてありがとうございます。汗顔の至りです。
高橋先生はMLBは、興味がおありですか?
私は、メジャーにそれほど興味がある、というわけではないですが、必ずチェックしている選手がいます。
松坂や岡島と同じ、レッドソックスのジョン・レスター選手(背番号31)です。
2007のワールドシリーズでも、勝利投手になったり、5年3000万ドルという破格の報酬をもらう左腕投手です。
昨日も、テレビに出ていました。
でも、わたしがかれをチェックしているのは、彼の技術の高さや、ましてや収入の多さなどではありません。
彼が、私と同じ「悪性腫瘍」の患者だったからです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC_(%E5%B7%A6%E6%8A%95%E6%89%8B)
もうおわかりですね。
彼の方が私より30くらい?若いですが、病から立ち直った「お手本」として常に意識しているのです。
スポーツ選手には致命的ともいえる部位の病を見事に克服して、世界に報道されるような活躍をしている「患者」がいる、
ということを、世の中の患者さんやご家族にもっと広く知っていただいたら、私のくだらない話しなどより、よほど元気がでるのでは、と思い、メールを差し上げた次第です。
日本には、スポーツ「選手」という言葉があって、どこかエリート的な響きがありますが、レスター投手を見ていると、
病から見事にカムバックをして、野球を心から楽しんでいる「プレイヤー」という言葉が、とてもしっくり来ます。
今日は、これから病院です。
半日、検査や診察を受けますが、今日の天気のように、気持ちは晴れ晴れとしています。
Fより
F様
コメントありがとうございます。それから、この度は貴重な話を賜り、重ねて御礼申し上げます。
どうしても病を患うと、気分が沈みます。しかし、その後にどのように病気と立ち向かうかなど、本当に勇気を与えて頂ける情報と思います。
ジョン・レスター選手のような方の経験も大いに力になりますが、比較的身近なF様のような方のお考えもかなり元気を与えて頂けるものと思います。
今後ともよろしくお願い申し上げます。経過順調である事を心よりお祈りします。