面白くない授業をいかに克服するか!
- 2009.04.26
- メンタルトレーニング
先日、関東地区メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会に参加してきました。
どんな状況でも、いかに精神状態をコントロールできるか、いかに物事を前向きに捉えるかなどを勉強します。
今回も、非常に多くの事を勉強させて頂きました。
その中で、中・高校生が授業と、スポーツをいかに結びつけるか?という話がありました。
体育は・・・他の競技から、自分の専門に対するヒントが与えられ事があります。
数学は・・・考える力、イメージする力を養うため、戦術を考える脳を鍛えられます。
英語は・・・メジャー・リーグなど海外で活躍するためには不可欠です。英語でインタビューに答える自分を想像して勉強すると能率が上がります。
地理は・・・海外で活躍するためには、その地域の気候、環境などを知る事は必須です。海外遠征などは、全世界のどこでも開催し得ます。そこで活躍する自分をイメージして勉強すると、自然と様々な事が頭に入りやすくなります。
と、ここまでは納得できるのですが、面白くない授業は・・・
との問いに対する高妻容一教授は、
「面白くない授業こそ、集中力を高める最高のチャンスです。
眠くなるような授業に対してでも、集中力を高めるられるように精神コントロールできれば、スポーツのどんな場面でも集中力を高め、維持できます。」
との回答に、目から鱗がこぼれる想いでした。本当にプラス思考の強い先生で、毎回、メンタルトレーニングの講習会を受講した後は、気分が晴れ晴れとします。
プラス思考は伝染すると言います。私自身も、さらにプラス思考になり、少しでも皆様のお力になれるよう、今後も勉強を重ねて生きたいと思います。
また、メンタルトレーニングは、「前向き」という言葉に代表されますが、勉強すればするほど、奥の深さを感じます。
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高橋浩一 先生
おもしろくない授業…をしている?かもしれない、一読者です(笑)。
少し、「メンタルトレーニング」論からは、離れてしまうかもしれませんが…。
「面白くない授業をいかに克服するか。」は、実は、授業の受け手たる生徒にそれほど大きな責任がある訳ではなく、送り手のプロたる教師の側に重大な責任があるのだと思います。
以前に、どなただったか忘れましたが、たしかオリンピック級の選手が、「海外で通用するために、まず何が重要かを子どもたちに伝えてください。」というインタビューに対して、「一番大切なのは、栄養でも、運動でも、睡眠でもありません。ずばり、英語力です。」と照れ笑いされながら話されていたのを思い出しました。私は、「言い得て妙だな。」と思いました。「メンタル」はどのように伝達されるか、というと、「目を見ればわかる」などとはいうものの、やはり、人間の社会的活動を司る主要な部分として「言葉による伝達」は欠かせないものだと思います。
なぜ、「授業が面白くない。」か?
その授業で使われている言語(数字だったり、音符だったりも含みます)が、子どもにとって興味や関心の低いものであり、したがって思考や技能が深まらない、だから、知識や理解がいつになっても定着しない→面白くない、わからない→つまらない、という「負のスパイラル」におちいっているのだと思います。
そういう意味で、私は、授業や日常の学校生活で、「言葉を大切に」するように心がけているつもりです。おもしろくない授業を避け、子どものメンタルをくすぐるために…「面白くない授業こそ集中力を高めるチャンス」という高妻教授のお言葉の中にこそ、心理学でいうところの「リフレーミング(言葉のとらえ直し)」という要素が存在するのだと思います。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
教師としての立場ですと、「プロたるもの、責任をもって生徒達を興味を持たせて指導すべき!」は、当然かと思います。
しかし、アホ学生出身の私は、面白くない授業を、教師のせいにしていた事があります。
ゆえに面白くないからはじまる、負のスパイラルに見事にはまり、得意教科と不得意教科の格差拡大につながりました。
今思うと、それは自分の未熟さゆえで、決して教師のせいではないのですが、もし、学生時代に戻った時にあの先生の授業をまともに聞けたかというと、あまり自信がありません。
学生時代にあきちゃんで~す様のような教師に出会っていたり、メンタルトレーニングを学んでいたら、学生生活も変わっていたかもしれませんが、不得意科目に苦しんだ経験が今の自分の糧になっていると都合よく「リフレーミング」したいと思います。
高橋浩一 先生
早速のお返事ありがとうございます。
「都合よく」リフレーミングする。
…まさに、このことこそ、病に悩む方に必要な考え方だと思います。例えば、病気にかかって、ショックを受けて、鬱々と落ち込んでいる人が、「重篤な病気にかかったにもかかわらず、こうして生きているじゃないか。」という見方や、「貴重な体験ができた。」「健康になるために、今までの生活習慣を考え直すチャンスだ。」などの違った側面からプラスの方向に考えることができれば、いいのです。以前のスレッドの浩君のお母さんもそうなさっていますね。
患者さんやそのご家族にとって、ネガティブな意味づけをポジティブに変えて、気分などを改善していくことが、治療においてとても大切なのではないでしょうか。
「病は気から。」先人は、リフレーミングをちゃんとわかっていたのですね。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
「都合よくリフレーミング」、メンタルトレーニングの分野でも、思考の転換などとよばれ、有効な方法の一つです。
高妻容一教授が、小生著書の推薦文で「病気をしたことがいい経験になれば幸いです。 」と述べて頂きました。
病を患っても、前向きに、楽しく、充実した時間を使って頂きたいと考えている私の想いを的確に表現頂いた御言葉と、ありがたく感じています。
御指摘の通り、ネガティブな意味づけをポジティブに変える事も、非常に重要と思います。