一流の指導者とは!
- 2010.10.23
- メンタルトレーニング
先日の関東地区メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会では、東海大学 高妻容一教授、それから東海大学のスタッフの方々が、日本スポーツ心理学会・スポーツメンタルトレーニング指導士資格認定10周年記念講演・シンポジウムの報告を頂きました。
まず、一流選手に共通している点は
1. 自分で気づける
2. 高い目標を持っている
3. 人の話を聴く
4. あきらめない心を持っている
などがあげられます。
一方、一流の選手が一流の指導者になるかというと、必ずしもそうではありません。
アテネオリンピック日本代表監督の山本 昌邦氏
現役を引退し、指導者になった頃は、トップレベルの指導者になれると思っていたそうです。しかし、現実は、思い通りにいかず、悩まれたそうです。
ある日、元アルゼンチン代表監督から
「指導者は、選手の8倍勉強するべきだ!」
と言われ、考え方が変わったそうです。
そして山本氏は、一流の指導者に求められるのは
1. 選手の心をつかむ。
2. 教え過ぎない。
3. 説明するのではなく、納得させる。
4. 選手のエネルギーで、自ら答えを出させる。
5. 選手にやる気のスイッチを入れさせ、やらせるのでなく、選手自らやる。
などをあげられていました。
アテネオリンピック予選で、選手の多くが食あたりを起こし、お腹をこわした事があったそうです。
その時、
山本氏 「今日はお腹が痛いから、オリンピック出場を諦めようね!」
選手達 「いやだ!」
山本氏 「では、やれる事をやろう!勝てる事をやろう!」
といった会話があり、皆で作戦を考え、勝ってオリンピック出場を果たしたそうです。
現状で与えられた環境で、何ができるかを考え、良いパフォーマンスを引き出す!
一流の指導者ならではの指導と感じました。
高橋浩一 先生
サッカーは、日本のスポーツの中でも、もっとも「指導者の養成」をシステマチックに行っている種目だと思います。
どんなに優秀な選手でも、1番下の資格をとるところから始め、様々なステージ(講習など)を踏まないと、上級の資格を取ることは出来ません。
「名選手なら、監督になれる。」わけではないところが、プロ野球などとは、違います。
武道をスポーツというかどうかは別として、高段者を審判に据えて、その審判技術に従うことをよしとしている種目とも違います。
最近では、多くのスポーツで、サッカーの「指導者養成法」を取り入れています。
山本氏とは、同世代なので、彼の選手時代の活躍を覚えています。
大けがで、大学を出てから5年くらいしか現役は出来なったはずです。
そのような逆境の中でつかんだ境遇だからこそ、人の心をとらえる考え方が出来るのではないでしょうか?
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
スポーツに限らず、良い指導者に求められるのは山本氏の指摘されている点が重要と思います。
教師の方々、それから私共、医療従事者も、教えるべき事と、教える、もしくは意見する事により、かえって、相手を迷わせる事も少なくないと思います。
そのさじ加減が難しいと、よく感じます。
良き指導者を目指し、勉強です。
高橋浩一 先生
本日の新聞に国際医療福祉大学の全面広告が掲載されていましたね。「入学時からチーム医療を教育する」という内容でした。
すばらしい理想と思いますが、少々奇異な感じも受けました。
全面広告まで出して「チーム医療」をうたうということは、他の大学では、チーム医療教育には力を入れていないのか?と思ったからです。
1患者としては、そんなことはないと信じたいです!
「師」という字も漢字ですから、もちろん、意味や語源があります。この場合は、「旗印の布の下に、道筋を追ってたくさんの人が集まる」という意味です。
「桃李物言はざれども、下自ら蹊をなす。」と行きたいものだとおもいます。
自分自身、「師範」するには、あまりにも人格が欠如しておりますが、まちがっても、「先生と言われるほどの○○でなし」とならないようにしないといけないと自戒しています。
あきちゃんで~す=F様
コメントありがとうございます。
国際医療福祉大学の目指すチーム医療とは、看護師、放射線技師、リハビリテーション、薬剤師などの広いパラメディカルの分野の育成と勝手に思っています。
国際医療福祉大学のように、多くの医療にかかわる学部を持った大学は少ないので、そういった意味ではないでしょうか?
高橋浩一 先生
了解しました。
お医者様こそ、裁判官のような孤高の独自性と、誰とでも協力できるパートナーシップ両方が必要と思ったものですから。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
そう思われがちですが、なかなか難しいものです。日々、勉強です。