的確な自信を作り出すには!
- 2010.07.25
- メンタルトレーニング
先日の関東地区メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会で、
自信とは?についての御話が、プロの音楽家、黒瀬大輔氏よりありました。
http://k-net.blog.so-net.ne.jp/
自信は不足していても、過剰でも良いパフォーマンスが生まれません。この不足や過剰は、自信の誤解により生じます。
自信が不足していると、恐れや、消極的な自己イメージ、結果に対する落ち込みが生じて、破壊的な自己成就の阻止、欠点への固執、自己非難へとつながります。
一方、自信過剰は、能力の過信が大きな原因です。他には、他人に対するアピール、自分の能力の誤解、自身喪失の回避が上げられます。過剰が強すぎる、もしくは誤った考えの場合は、準備の軽視、言い訳の増加、失敗への責任回避が生じます。
ちなみに一流選手は、
1. 失敗を受け止める
2. 前向きな表現
3. 結果を心配しない
4. 自立
5. 他人に良い印象を与えようとしない
6. 自分の強さ、弱さを理解している
7. 目標達成を確信できる
を、基にして自信を築き上げるそうです。自信と強さはイコールでありません。
そして研究会では、自信過剰の選手に対して、どのような指導をするか、ディスカッションを行いました。
会場からは、中村俊輔選手がジュニア時代に、自信過剰だった中村選手を、監督が一ヶ月間、試合に使わず、その間、サブや裏方のスタッフの方々の姿勢や気持ちなどを学ばせたという話が出ました。
この監督がいなければ、世界の中村は生まれなかったかもしれません。
私個人の意見としては、自信過剰状態を助言などでは受け入れられない選手は、自分の考え通りにプレーさせて、失敗しないと自信過剰状態を訂正できないと思っています。
さらに的確な自信を作り出すには、試合に勝つとか、他者からの励ましでなく、
1. 短期目標を達成する
2. 自分の能力を正確に把握する
3. 成功イメージを作る
4. 結果を努力に帰属させる
5. 自信があるように振舞う
6. 準備の徹底
7. セルフトーク
が重要と述べられました。
プロの音楽家という過酷な仕事をこなしている黒瀬氏ならではの、自信という自分の気持ちをコントロールする大切な要素について話を伺え、有意義でした。
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「自信」は、心理学の大きなテーマですよね。
子育てを含む「子ども時代からの教育」とも大きな関連があると考えています。
自己評価の高い人は積極的に行動して成功し、ますます自己評価を高めるからです。
「自信力はどう育つか」
「13歳からの自信力」(ともに河地和子著 朝日新聞社刊)
などにも書かれています。
子どもと関わる職業(「親業」も含む)の方には、是非読んでいただきたい本です。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
「自信」難しいテーマですね。スポーツ心理学におけるメンタルトレーニングでは、自信をつけるように選手達を盛り上げつつ、ピンチの場面を想定させる事で、自信過剰になる事を防ぐようなプログラムがあるそうです。