痛みを知る
第16回 日本脳脊髄液減少症研究会
特別講演で「痛みを知る」という非常に勉強になるセッションがありました。
慢性疼痛、いわゆる痛みが長引く場合に、大きく二つのパターンがあると思います。
一つは痛みを伴う疾患が治癒していないケース
もう一つは、痛みを伴う疾患は治癒、またはコントロールされているにもかかわらず、痛みが長引くケース
です。
両者を区別する方法は難しいのですが、後者である場合、セルフケア、いわゆる自分自身の管理が重要になります。
脳のファンクショナルMRIでの研究っでは、慢性疼痛の患者では。不快情動処理に関与する部位の体積低下が認められ、不快の処理が上手く行われずに、最悪は痛みに対して破局的な思考に陥る方までいます。
そのために痛みから苦痛という回路ではなく、痛みがあってもいかに痛みをコントロールし、有効な行動につなげていくという回路に結び付けていくのが大切になります。
元々の疾患の治療が優先であるのは言うまでもないのですが、同時に、いかにマイナス思考でなく、プラスな考えで将来にいかにつなげていくのかが重要でしょう。
言葉にするのは簡単で、実行するのは難しいポイントですが、非常に大切な要因と感じました。こつこつと小さなことを積み上げて、回復につなげて頂けたら幸いと思います。
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