脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

脳脊髄液減少症のあゆみ

脳脊髄液減少症のあゆみ

第16回 日本脳脊髄液減少症研究会

モーニングレクチャーとして、

「脳脊髄液減少症のあゆみ」

の演題名で、篠永正道先生から発表がありました。

篠永正道先生は、脳脊髄液減少症分野の開拓者、超第一人者であるのは言うまでもありません。

初めて篠永正道先生がむち打ち症に悩む方にブラッドパッチをした時に、大変な発見をしたけれど、誰もこの事を信じてくれないのではないか?

という大きな、大きな不安にかられたそうです。

でも御存知の通り、篠永先生の後を追って、脳脊髄液減少症診療に携わられた先生方の力もあって、昨年、ブラッドパッチが保険適用になりました。

篠永先生は、これら経過を振り返り、茨の道であったと、しみじみと語られました。

そして、今後の課題として、

  1. 外傷による脳脊髄液減少症が海外で認められるようになること
  2. 脳脊髄液減少症による多彩な症状出現の機序の解明
  3. 適切な診断と治療がどの病院、クリニックでも行えるようになること

を挙げられました。

厚労省研究班は現在AMED (日本医療研究開発機構)に引き継がれ、「非典型例の診断基準の開拓」と、「小児の脳脊髄液減少症の病態解明と診断治療法の開発」の研究が進行中です。

先日、熱海にて、「小児の脳脊髄液減少症の病態解明と診断治療法の開発」に対して、小児の脳脊髄液減少症治療を行っている先生方数人が集まり、熱い、熱いディスカッションが繰り広げられました。

この研究が実を結ぶことを切に願います。


帰りにちょっと寄り道しました。