のどの奥をこする
- 2016.04.19
- 学会・講演・論文
第15回脳脊髄液減少症研究会
慶應義塾大学病院 耳鼻咽喉科 國弘 幸伸先生より
「脳脊髄液減少症の難治例でみられる髄液鼻漏に関する一考察」
の演題で、貴重な発表を頂きました。
抄録を一部抜粋すると
「昨年,あることをきっかけとして難治性脳脊髄液減少症患者に対して上咽頭擦過治療を始めたところ,偶然,髄液鼻漏が減少または停止することを発見した.
本治療では,頭痛,後頸部痛,肩凝り,背部痛などが軽減するばかりでなく,視界も明るくなり目のぼやけも軽減することが珍しくない.
効果は一過性であることが多いが,効果は劇的である.
本治療がなぜ脳脊髄液減少症で出現するさまざまな症状に対して有効であるのかを考察すれば,脳脊髄液減少症の病態の究明につながる可能性がある.」
実際、私が治療させて頂いた数名の患者様達も、上咽頭擦過治療、簡単に言うと、のどの奥をこする事で、一時的に劇的に改善しています。
國弘先生が述べられている通り、上咽頭擦過が効果があるという事実は、脳脊髄液減少症の病態、さらには髄液の機序解明につながる可能性があり、非常に発展性のある発表と感じました。
上咽頭擦過は、耳鼻科医師による手技が必要になりますが、鼻うがいでも、一時的な効果が認められる場合があるようです。
鼻うがいは、耳鼻科医師の手技を必要とせず自宅でもできるので、現在、脳脊髄液減少症に悩まれている方は、試してみて良い方法かと思います。
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高橋浩一 先生
共産党一党支配の中国に資本主義を導入したトウ小兵氏の言葉を思い出します。
曰く、「白い猫でも、黒い猫でも、ネズミを捕るのがよい猫だ。」
まだ、未解決の領域?の多い本症にとって、解決へのアプローチはたくさんあるのだと思います。
たくさんの研究結果が報告され、本症の病態や治療法が確立されることが、保険診療の範囲を拡大することにも繋がると思います。
私たち外野にできることは、関心を持って応援することです。研究結果に関心を持ち続けます。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
原因が明らかでなくても、結果が出る事は、何かしらの理由があるはずなので、とっかかりになればと思います。
今後とも応援よろしくお願いします。
高橋先生、國弘先生にはいつもお世話になっております。私は上咽頭擦過治療を体験した患者の一人です。辛かった症状が一時的ですが改善されその有効性には非常に驚き感動致しました。鼻洗浄は症状があるときにホームケアとして使用しています。半信半疑だったのですが一過性ではありますが辛い症状が軽減されます。この病で日々闘病生活で苦しんでおられる患者様達へ試してみてはいかがでしょうか。
高橋先生、國弘先生にはいつも感謝しております。
研究のお役にたてたら嬉しいです。今後も宜しくお願い致します。
山です様
コメント、また御経験の御教授、ありがとうございます。
御回復を心よりお祈り申し上げます。