漢方
先日、第24回 日本脳神経外科漢方医学会
http://www.k-kenkyukai.com/nougekampo/
に参加してきました。
西洋医学で限界のある症状に漢方を取り入れる、もしくは組み合わせることで、症状緩和につながる方法があるのではないかと、いろいろ勉強になりました。
昨年の第23回 日本脳神経外科漢方医学会
発表内容が論文としてまとまりました。
高橋浩一,美馬達夫 脳脊髄液減少症症例に対する漢方治療:特に利水剤(五苓散)について.脳神経外科と漢方 1:13-16, 2015
学んだ知識を治療に生かせるよう、勉強します!
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高橋浩一 先生
私自身は、治療後の痙攣性疼痛の予防として、「芍薬甘草湯(ツムラ68番)」が手放せません。薬が変わらないところを見ると、たぶん、最適の処方なのでしょう。効用も自覚できています。
また、当地の国立大付属病院には「和漢診療科」があり、予約で満杯です。主任教授は、NHKの「大チャングム」の医学監修をなさった方です。
診療科のコンセプトは、
「「漢方」と「西洋医学」の両方の長所を取り入れた医療を心がけています。西洋医学的にはアプローチの難しい疾患や症状に対して東洋医学的に診断し、漢方薬(煎じ薬及び漢方エキス製剤)を中心とした治療を行っています。」
ということなので、高橋先生のお考えと合致するものだと思います。
西洋医学が日本に入ってきたときに、激しい漢方排斥があったそうですが、All or Nothing の日本的?考え方ではなく、お互いの良いところを折衷して取り入れることは、特に、日本人の「生きる道」として大切ではないのかと考えます。
あきちゃんで~す様
コメントありがとうございます。
足がつるといった症状に芍薬甘草湯が有効な人も多いですね!とにかく、どんな形でも改善してもらえば良いという考えなので、漢方も取り入れています。
ちなみに良い所どり的な感覚って、日本人ぽく感じるのは私だけでしょうか?
東西医学の融合は私が思う理想の医療です。
診断があってこそ漢方薬は身体にフィットします。
東洋医学はからだを五つの行に分けて考えるので、同じ症状でも行が違えば漢方薬が異なる事があって、服用したけれど効かなかったという事が髄液漏れと診断される前にありました。
「東洋医学の五行」で考えると脳脊髄液減少症は腎の行です。
発育成長・生殖活動・水分代謝を司り、呼吸にも関連します。腎は脳と骨髄にも密接な関係があり、弱るとめまい・健忘・歯がゆるむ・動作緩慢という事がおこります。私は全て体験しましたし、加齢でもおこると思います。
漢方薬の分かりやすい所は、症状に合う薬は甘く感じること。
服用を続けて味が無くなったり変わったりしたら、薬の見直しです。
エキス剤では効果がなくても煎じ薬で回復するということもあります。
高橋先生の漢方薬の処方を心強く思います。
どうか宜しくお願いします。
はな様
コメントありがとうございます。
現在、漢方の効果について、医学的研究も進んでいます。御指摘の通り、東西医学の融合によって、より多くの方々が改善すると思います。
高橋浩一 先生
「不易と流行」という語句がありますが、日本人は(特に明治維新期の日本は)新しいものを取り入れるのに、近代以前のものを、国家レベルで破壊活動までして、否定していると思います。