下船病
- 2013.09.10
- 学会・講演・論文
いつも熱い、貴重なディスカッションが繰り広げられる平衡班研究会
先日、第31回研究会が行われました。
この研究会の創始者で、めまい治療の超スペシャリスト、めまいメニエール病センターの高橋正紘先生
に、「下船病 -症例、集計結果、予想される病態」のタイトルで、貴重なお話しを頂きました。
下船病は、
①移動する空間に連続的、あるいは高い頻度で曝されている。
②乗り物に乗っている間は不快症状を自覚しない。
③発症早期に誘発環境を離れれば短時間で軽快するが、進行すると回復に長時間を要する。
④乗り物酔いしやすいかどうかは一定しない。
⑤投薬治療やリハビリテーションは無効な事が多い。
といった特徴を有します。
高橋正紘先生は、下船病に脳脊髄液減少症病態が合併している可能性を考えて頂いています。
これまで数例の下船病患者様を紹介頂き、脳脊髄液減少症として保存的加療を含めて治療しました。
治療効果を示した症例もありますが、効果を認めない症例もあり、今後の病態解明が必要です。
それから高橋正紘先生には、「脳脊髄液減少症の治療を頑張って下さい。」と暖かい御言葉を頂きました。
私が脳脊髄液減少症の現状、反対意見が多い事などをつぶやくと、
「何を弱気な事を! 治るんだから頑張りなさい!」
と、叱咤激励を頂きました。
とてもありがたく、そして心強く感じております。
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