脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

大規模臨床試験

大規模臨床試験

先日、国際医療談話会

http://www.imsj.or.jp/

東京慈恵会医科大学准教授・分子疫学研究室室長 浦島充佳先生

http://dr-urashima.jp/ より

「大規模臨床試験の過去・現在・未来」

のタイトルで非常に興味深いお話を伺いました。

特に過去の二つの臨床試験についてです。

一つは東京慈恵会医科大学学祖 高木兼寛先生の「脚気の研究」です。

もう一つは、サリドマイドという薬についてです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/サリドマイド/

サリドマイドを服用した妊婦から産まれる児の、独特の奇形性が大きな社会問題となり、販売中止になりました。

しかし、世界で一番最初にサリドマイドの催奇形性を指摘した論文は、学会から認められずに掲載されませんでした。

またサリドマイド販売中止により、独特の奇形が消失し、サリドマイドと奇形の関連は明らかであるのに、当時の裁判官、医師は因果関係を否定し続けたそうです。

最後に浦島先生は、将来の臨床試験に関して、科学は中立であるべきと指摘されました。

現在も科学的な問題に社会的問題が大きく関与しています。 社会の利益も大切ですが、個々人の健康も重要です。

浦島先生の御講演は、過去を省み、将来どうすべきかを考えさせて頂きました。

社会の壁を感じつつも、自分と皆様を信じて頑張っていこうと背中を押して頂いた想いでした!