脳脊髄液減少症や水頭症など脳脊髄液循環障害を専門に診療を行っている高橋浩一の公式サイトです。

特発性低髄液圧症候群に伴う慢性硬膜下血腫の診断と治療

特発性低髄液圧症候群に伴う慢性硬膜下血腫の診断と治療

先日の、日本脳神経外科学会第78回学術総会

「特発性低髄液圧症候群に伴う慢性硬膜下血腫の診断と治療  ―179例における病態解析―」

の演題名で発表してきました。

特発性低髄液圧症候群に伴う慢性硬膜下血腫治療のポイントしては、

保存的加療にて効果が乏しい場合は、急変もありえるため、迷わず、治療を考えるべきです。

治療としては、血腫量が多くない症例では、ブラッドパッチを先行すべきです。

血腫量が多い症例、髄液圧が上昇している症例では、ブラッドパッチに続いて直ちに血腫洗浄術を行う必要があると考えています

山王病院脳神経外科では、外来初診予約が取りにくい状況が続いており、大変ご迷惑をおかけしております。

このような状況ですが、「特発性低髄液圧症候群」と診断されている症例は、早期に治療しないと慢性硬膜下血腫を合併し、時に生命を脅かす状態となる場合があるため、早期の受診を考慮させて頂きます。

特に慢性硬膜下血腫合併症例は、早急な治療を要する場合がありますので、是非、山王病院の医療連携係に問い合わせ下さい。